札幌市内で1月27日(2014年)、「ノートを買いに行く」と出かけたまま行方がわかからなかった小学3年の女児(9)が、自宅から350メートル離れたアパートで発見され無事保護された。北海道警は2日夜、このアパートに一人で住む無職、松井創(はじめ)容疑者(26)を監禁の疑いで現行犯逮捕した。松井は「事実と違う」と否認しているという。
目や口を粘着テープでぐるぐる巻き
発見・保護のきっかけは、近所の住人から「少女漫画をもっている不審な男がいる」との通報だった。松井がアパートから出てきたところを捜査員が職務質問し、「女の子がいるか」と聞くと、「いない」と答えたが、「部屋の中を確認させてくれ」というと拒否しなかった。
女児はイスに座った状態で、警察官の姿を見ると安堵したのか泣き出したという。発見されたときは縛られるなど拘束されはていなかったが、アパートに連れて行かれたときは粘着テープのようなもので目や口をグルグル巻きにされたという。
監禁より罰則重い「未成年者誘拐」で取り調べ
女児がノートを買って帰宅したところを自宅駐車場で待ち伏せし、声を掛けて徒歩でアパートに連れ去ったらしい。女児は病院で診察を受けたが外傷はなく、両親は「皆様のおかげで、無事に次女を見つけることができました。こころから感謝します」と語った。
札幌市の現場で取材している磯貝拓記者によると、「県警は松井の容疑を監禁から未成年者誘拐に切り替えることも検討し捜査を進めるようです」という。その違いについて、弁護士の大渕愛子は「監禁は懲役3年以下なのに対し、未成年者誘拐は懲役7年以下になり、倍の刑期になる」と話している。