「勉強は通学電車の中。5日に帰国して翌日テストなんです」
井上貴博アナが、スイスにいる二山に電話でインタビューした。「今どんな心境ですか」
「きのう呼ばれたときは、自分なのかとびっくりしました。今はきのうよりも実感が出てきました。細かい点で失敗もあり、満点ではないが80点とか、そこれあたりです。楽しく踊れました」
井上「バレエの始めたきっかけは?」
二山「バレエに興味があって始めたわけではなかったんです。好きな友だちがやっていて、一緒に始めようかなという感じでした」
井上「それって女の子ですね、その後どうなったの」
二山「教室が変わって連絡が取れなくなったので、よく分からないんです」
子どものときバレエに取り組んでいたという弁護士の大渕愛子が「毎日の練習量はどのくらいやるの」と聞く。二山さんは「平日は5~6時間。休日は8時間ぐらいです。勉強は電車の中で。5日に帰るのですが、6日にテストがあるので頑張ります」
それにしても、体形で日本人にはハンディがあるといわれていたバレエで1、2位を独占し、6位入賞に3人が入るとは驚きだ。1989年にこのコンクールの金賞に輝いた熊川哲也は、「日本人の持つポテンシャルが開花されたことを心より嬉しく思うとともに、日本が文化先進国であることが証明され、爽快な気分にです」と快挙を喜ぶ。
コンクールの振り付けを行なった中野綾子さんは、「最近は少しは変わっているかもしれないけど、体形的には恵まれていないと昔から言われていましたが、とにかく努力する、辛抱強い、諦めないという日本人の特性が優勝に繋がったんだと思います。二山君は体に気をつけて、よく学び輝いてください」と語っている。
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト