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驚きの写真がない写真週刊誌『フライデー』頑張ってくれよ

   『フライデー』を何とか取り上げようとして新聞広告を見てみたが、手にとらせる力が今ひとつない。「滝川クリステルと小澤征悦 老舗そば屋で『大人の恋』」というのは多少引きはあるが、右の大特集が「アベノミクス最後の砦『株価と景気』崩れ始めた」では買う気にならない。

   一般週刊誌と同じものをフライデーで読みたいと思うだろうか。写真週刊誌は「写真」で勝負しなくてはならないはずである。私がフライデーの編集長になったとき、株価が上昇している記事を作ってくれと部員に頼んだことがある。彼は「そうしたことを表す写真がありません」と答えたので、「何でもいい。札束が写っている写真でも載っけたらいい」と強くいったら、「うちは写真週刊誌です」といい返され、自分の不明を恥じたことがあった。

   アベノミクスに翳りでも特定秘密保護法反対でもいいが、できるだけ驚きのある一枚写真で見せてほしいものである。頑張れフライデー!

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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