ファミマ「フォアグラ弁当」中止、キリンCM放送見送り…街の声「止める必要ないよ」

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   ファミリーマートは「ファグラ弁当」の販売を中止した。ハンバーグの上にファグラを乗せたもので、コンビニ弁当の高級版だ。「この弁当の販売を発表すると20数件の抗議が来て、販売を見送ったといいます。抗議の大半はファグラの生産方法に不快感を覚えるというものでした」(田中大貴アナ)

   カモやガチョウに鉄パイプを使い無理矢理エサを与えて、ファグラの原料となる脂肪肝にする映像が流れた。田中は「こういうシーンを見て残酷だという声が広がり、アメリカのカリフォルニア州ではファグラの製造・販売が法律で禁じられています」と伝える。

缶チューハイCMのタキシード・カエルにクレーム「未成年の飲酒を誘発する」

   次に「とくダネ!」が取り上げたのが、キリンの缶チューハイ「本搾り」のCMだ。タキシードを着たカエルのキャラクターと俳優の大沢たかおが共演していて、「消費者やアルコール問題に取り組んでいる団体から、未成年の飲酒を誘発するCMだとクレームがあり、放送が見送られました」(田中)

   ファグラ弁当の販売中止とキリンのCM放送中止について、1000人に聞いたところ、ファグラ弁当の販売中止は必要なしが62.7%、キリンCMについても81.9%の人が「中止にしなくてもよかった」という回答だったという。

   司会の小倉智昭「こういう問題が起きたとき、多くの人は自分の意見を言わないんですよね。言い出しにくい雰囲気ができているからではないでしょうか」

   深澤真紀(コラムニスト)「20年ぐらい前までは、メーカーは世論の動向がわからなかったのですが、ネットなどの発達で生の声を聞けるようになった。でも、逆に声を上げたらたたかれるのではという不安感が一般の人には広がっているのではないでしょうか」

   ショーン川上(経営コンサルタント)「感情に左右された不満の爆発なのか、きちんとした提言なのか。その見極めが難しいですよ。お互いの意見を自由にぶつけることができる建設的な場を、メーカーは考える必要があるでしょうね」

   抗議されたらただちに中止というのは、消費者の声を重視しているようで、実は面倒なことになるのを避けただけなのではないか。その裏返しは、面倒なことにならないなら消費者の声を無視するということだ。マルハニチロが農薬入り冷凍食品で、消費者から「油臭い」と連絡があったのに商品を回収しなかったのは、大ごとにならないと高をくくって、隠蔽できると経営者が考えたからだろう。

文   ナオジン| 似顔絵 池田マコト
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