個人業者からかき集めて催し物
各百貨店が偽のブレスレットを仕入れたのは『マルヤマ商会』という個人業者で、複数の業者から仕入れた物を各百貨店に納入していた。このうち、都内の個人業者1社と連絡が取れなくなっているという。偽物のブレスレットはこの業者が流したものと見られている。団体の担当者は「マルヤマ商会は百貨店ではこういうことは許されないという認識が甘かった。並行輸入を扱うときは、ちゃんと確認しなければいけないという常識もなかったんです。一方、百貨店側もしっかり確認する必要があった」と厳しく指摘する。
内科医のおおたわ史絵は「デパートでわざわざ高い買い物をする意味合いは、ちゃんとしているという安心料が含められていると思い買っているんです。催事場はチラシやポスターで大きく宣伝し、その時のデパートの顔でもあるのに」とタガが緩んだ百貨店を批判した。
では、法的には誰に責任があるのか。弁護士の本村健太郎は「偽ブランドを知っていて販売すれば商標権の侵害になります。当然、百貨店側は(偽ものと)知らなかったと思うが、あくまで販売した責任は百貨店側にあると思います。過失がなかったことを証明しない限り、販売した側が責任を負い、返品に応じることになります」という。
文
モンブラン