年金基金24億円使いこみ事務長初公判!たかりまくった女たち「いいカモだった」

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   こんな写真をどうやって集めたのか。高級クラブや旅先で女性に囲まれてヤニ下がった中年男が写っている。長野県建設業厚生年金基金の元事務長・坂本芳信(56)だが、使った金が24億円とは半端じゃない。その初公判がきのう21日(2014年1月)に長野地裁であった。

弁護士「彼自身より周りの人たちがいっぱい利益をあげ、儲けた」

   罪状認否で、裁判長から「起訴状の内容に間違いありませんか」と問われ、坂本被告は「ございません」と答えた。起訴内容は2010年5~7月に着服したと見られる2億円分だ。これらがホステスへの小遣いやブランド品買い漁り、クラブの運転資金に使われた(業務上横領)。

   坂本の豪遊ぶりがさまざまにいわれる。貸し切りの屋形船では浴衣から水着になった女性にチップ5万円、熱海にホステスをつれて豪遊、クラブでは一番気前がよかった。罰ゲームであたったホステスには1万円、シャンパン一気飲みに1万円、VIPルームで女の子10人が当たり前、胸を見せるとチップは何万円…。

   しかし、ホステスたちからは「ただの変態オヤジ。女の子からするといいカモ」と見られていた。妊娠したからと300万円要求したり、韓国人ホステスには病気の手術代3000万円を「渡したりしていた。弁護士も、「みんながよろこんでくれるのが楽しくて使ったといっている。彼自身より周りの人たちがいっぱい利益をあげ、儲けた」と話す。

起訴状朗読に「間違いありません」求刑は懲役15年か

   弁護士は坂本が基金に手をつけたきっかけは「切手だった」という。事務局の切手を換金して使ったが、「あー、ばれないんだ」と知った。だれも監督してない。それでエスカレートしていった。

   金を見せればだれだってちやほやする。それまで「みんなが喜ぶ」のを見たことがなかったのか。金の使い方の貧しいこと。そしてやがてはばれる。ばれてタイに逃げて、昨年11月に捕まった。逃げ切れるとでも思っていたのだろうか。

   金は他人の金だ。老後のために建設労働者が積み立てた基金だった。弁護士によると、坂本は24億円すべてを「自分で使った」と話しているという。使途の解明が進むと順次追起訴されることになる。

   この基金はこの他に運用で100億円以上の損失を出している。事業所数約370、会員約6600人にしてみれば、踏んだり蹴ったりである。だれも損失の補填はしてくれない。彼らの老後はどうなるのか。

   司会の羽鳥慎一「老後のために積み立てたものが、こんな使い方をされれしまった」

   宇治原史規(タレント)「勘違いというか、エゴというか。聞いてられない」赤江珠緒キャスター「どれくらいの罪になるんでしょうかね」

   業務上横領罪の上限は懲役10年。だが、何度も繰り返し行っていることから、併合罪で1.5倍。15年の求刑もありうると大澤孝征弁護士はいう。かつての青森の「アニータ事件」は横領額が14億円で懲役14年だった。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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