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「ホワイト家族」ディレクターが楽しんで作った「広告賞」舞台裏!ドジな現通マン・妻夫木聡に無茶な業務命令

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実際のCM制作シーンも登場!エースコックの「きつねうどん」

   広告業界に身を置くクリエーターたちが作っただけあって、描かれる業界の裏側にリアリティがある。たとえば、広告祭の審査員同士の根回しは映画で描かれているほど露骨ではないまでも、実際に行われているようだ。キャラの設定はステレオタイプで、あり得ない展開の連続なのだけど、垣間見えるそんなエピソードにドキっとさせられる。

   実在する会社のCMを映画の中で制作するシーンもなかなかおもしろい。きつねうどんのCMは明らかにキツネが踊っているのに、クライアントの幹部が「ネコっぽさが足りない」というと、「これはネコです」とテロップを入れ、むりやりネコに見せるシーンがあったりする。このクライアントとクリエーターの無茶苦茶なやりとりに、エースコックという実際の社名が出てくるしゃれっ気に拍手を送りたい。そのCMはYOUTUBEなどで公開されているので、映画を観る前にぜひ見て欲しい。

   妻夫木聡、北川景子を始めとする出演者のやり取りも笑える。リストラ部屋に追いやられている鏡さんと太田のやり取りは、撮影現場の楽しさがスクリーンの外まで洩れてくる。クリエーターたちが楽しんで作っているからなのだろう。

野崎芳史

おススメ度☆☆☆

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