事故というより事件といっていいだろう。静岡・浜松市の公立小学校14校できのう16日(2014年1月)、905人の児童が下痢や嘔吐を訴えて欠席し、12校が学校閉鎖、2校で学級閉鎖となった。児童からはノロウイルスが検出され、学校給食が疑われているが、断定する決め手がない。
各校独自の「自校方式」し
市教育委員会によると、教師40人も同様の症状を訴えて休んでいる。保健所が検査機関に依頼した検査では、児童20人の検体のうち11人からノロウイルスが検出された。市は感染症と食中毒の両面から施設に立ち入り調査して、衛生状態などを調べているが、各校に共通する要因がまだ見つかっていない。
各校はいずれも、独自にメニューをつくって調理する「自校方式」だった。献立も異なり、調理器具もまったく別だ。給食センターから同じものを配送す る「センター方式」なら集団感染・発症もありうるが、独自方式だと、たとえノロウイルスだとしても、なにが共通項かを割り出すのは大変だ。
ノロウイルスは感染者の嘔吐物のわずかな残り物からでも空気中に飛散して感染を広げる。前日の15日に学校で嘔吐した児童があったといい、その可能性はある。しかし、14もの学校で一斉に、とはやはり考え難い。医師も「何か共通の食材があったと考えられる」というだけだ。そんなものがあるだろうか。ウイルスは低温では長く生きるが、高温には弱い。過熱してないものというと、果物、調味料、水道水、牛乳などが考えられる。
文
ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト