都知事選「細川・小泉連合」自民党戦々恐々!「殿、ご乱心」と一斉攻撃

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   東京都知事選に細川護煕元首相(76)が出馬を表明した。これを小泉純一郎元首相(72)が応援するという前代未聞の大物タグだ。前評判で「有利」とみられていた舛添要一元厚労相(65)にも当然響く。選挙は間違いなく面白くなったが、都民もとことん考えることになりそうだ。

インパクトあった「元総理のツーショット」

   きのう14日(2014年1月)正午すぎから都内のホテルで細川・小泉会談が行われ、その後に100人を超す記者団の前に現れた細川は、「立候補を決断しました。小泉さんにも支援をいただく。心強く思います」と語り、小泉も「細川さんに心から敬意を表し、積極的に頑張る」

   2人の共通項は「脱原発」だ。細川は「国の存亡に関わる危機感」といい、小泉は「東京が原発なしの姿勢をみせれば日本を変えられる」と持論を展開した。細川は17日に正式会見して知事選に向けた政見を出す。

   一方、舛添は午後2時半に出馬会見した。五輪の成功、防災構想、社会保障をあげたが、細川の件を問われて「原発か反原発かで知事を選ぶのは違和感を感じる」という。この会見は新聞の夕刊には間に合わなかった。テレビもメインは細川へいってしまっていた。細川はもっと早い時点で表明したかったらしいが、小泉がこの日まで押しとどめたという。報道への知らせも急だった。舛添の会見の直前にぶつけたことは明らかだろう。元首相が2人並んでの会見はインパクトがあった。

   会見を見ていたリポーターの所太郎は「細川さんは笑顔を見せていたが、小泉さんは戦闘モードだった」という。小泉はニコリともせず、「演説会、会合で細川支持を訴える」「知事になればエネルギー問題で国政に影響力を持つ」「原発ゼロでも発展できるというグループと原発なしではできないというグループの闘いだ」などと口数は細川よりも多かった。

小泉進次郎「(オヤジは)まあそうだろうな。(細川・舛添)どっちも応援しません」

   政治アナリストの伊藤惇夫氏は「ツーショット会見をやるかどうかと思っていたら、そうなりましたね。強力なチームが誕生した」という。「わかりやすい選挙になった。東京五輪も社会保障も防災も当たり前。だれもがいう。そこへもうひとつ選ぶ材料ができたわけです」

   政治学者の岩井奉信・日大教授も「小泉さんがツーショットまでするとは。自民党に弓を引いたわけで、本気なんだなと感じさせました」という。

   司会の羽鳥慎一「脱原発を争点にすることはどうですか」

   岩井「都政の問題であるかどうか。多少は違和感がありますよ」

   羽鳥「ワンイシューで押すのが小泉流だが」

   宇治原史規(タレント)「見てると小泉さんが出るのかなぁと(笑い)」

   ANNが全国で行った世論調査(1月12、13日)では、「都知事選に関心がある」72%、「原発がテーマのひとつになってもいい」69%だ。所が「全国調査での結果です。元総理のツーショットが何を意味するのか」という。

   自民党は大変だ。「殿ご乱心」(甘利明・経済再生担当相)、「オリンピックを人質に取って、原発の是否を問うというのは政治の道理からも卑怯なやり方」(森喜朗元総理、東京五輪組織委員長)、「(細川氏が辞めた理由の)佐川急便からのお金の問題を都民がどう受け止めるか」(菅義偉官房長官)と一斉攻撃を始めた。

   息子の小泉進次郎氏にもマイクをつきつけられたが、「(父の細川氏支援には)まあそうだろうな」とだけ。「(私は)除名された候補(舛添氏)を応援することもない。(細川氏応援も)ありません」

   民主党はきのう、「組織的勝手連として細川候補を支援する」と珍妙な声明を出した。自民党がもっとも懸念するのは、細川・小泉のツーショット効果だ。

   岩井「小泉さんは動物的勘を持っています。細川さんは勝負にこだわらない問題提起。都知事を選ぶ選挙とは異質になってくるのかもしれません」

   しかし、間違いなく面白い。都民は騒ぎが大好きだ。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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