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かなり絞られてきた「マルハニチロ」農薬混入犯!包装作業担当の管理職

   対象が640万袋という空前の回収騒ぎを起こしている「マルハニチロホールディングス」傘下のアクリフーズ社群馬工場は、13年前に1万4780人もの集団食中毒事件を起こした雪印の子会社だったと『週刊新潮』が報じている。雪印が食中毒事件を起こしたのは2000年で、その翌年に冷凍食品部門は「雪印冷凍食品株式会社」として分社し、02年に「アクリフーズ」と社名変更して03年にニチロが買収した。07年にニチロがマルハと合併し、現在はマルハニチロHD傘下となっている。本山直樹・千葉大学大学院名誉教授(園芸学)がこう語る。

<「検出されたマラチオンは、園芸店で誰でも買うことができる一般的な農薬で、本来は1000倍以上に薄めて使います。ところが、今回の濃度は1万5000ppm。原液がそのままかけられていると見ていいでしょう」>

   事件について、某紙県警詰め記者がこう解説している。<「マラチオンが検出されたコロッケやピザなど7品目は別々の生産ラインで作られていますが、包装作業は同一の部屋で行われる。あの工場では半年契約の期間工を中心に294名の従業員が働いていましたが、この包装作業に従事していたのはそのうちの約80名です」>

   犯人像はかなり絞られるようである。包装作業担当の某従業員氏もこういう。<「包装ラインもそれぞれ担当がはっきりしていて、原則として持ち場以外の製品にはタッチできない。それができるのは管理職だけ」>

   いったい何のためにこのようなことをしたのか。会社に対する恨みか愉快犯か。「食品会社潰すにゃ刃物はいらぬ、農薬の一つも入れりゃいい」。こんな戯れ歌が流行りそうな、食の安全が脅かされる嫌な世の中になってきたものである。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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