神奈川県川崎市の地検支部できのう7日(2014年1月)、弁護士らと接見中だった凶悪事件の容疑者が逃走する事件が発生。警察は税金で何千人を動員して必死に跡を追い、番組も早朝の大捜査線を敷いた。
せっかく捕まえたのに
くだびれた私立探偵のような奥平邦彦リポーターが寒さに凍えながら、しばしばナマ中継に現れ、スタジオにはたびたび容疑者の顔、全身の写真が飾られ、「『凶悪犯』」「『強盗・強姦』男が逃走」といったキャプションが踊った。
ある事件の容疑者が必ずしも犯人とは限らない(逮捕された人を犯人と決めつけてはいけない)――というのは日頃のワイドショーの常套句であるのだが、今朝は「容疑者」のつけ忘れが目立ち、ときにはあたかも「犯人」が逃走したような錯覚を与えた。
「(仙台で似たような容疑者逃亡があったが)あれを教訓にして――とくに今回は凶悪犯ですから――せっかく捕まえたのを取り逃がすことのないようにしなければいけなかった」(片山善博元総務相)
文
ボンド柳生