生鮮本マグロ競りが5日(2014年1月)から東京・築地市場で始まり、青森・大間産のクロマグロが1本736万円の最高値で競り落とされた。3年連続で最高値で落札したのは「すしざんまい」チェーンの運営会社「喜代村」だった。1億5540万円の史上最高値をつけた昨年の初競りに比べると、1億4804万円の暴落となったが、木村清社長は「正常のご祝儀相場に戻ってよかった」と話す。
「板前寿司ジャパン」撤退!「本来の競りと違ってた。反省してます」
常識的な競り値に落ち着いたのは、2008年以来、すしざんまいと競り合い、4年連続最高値で競り落とした「板前寿司ジャパン」が今年は参戦しなかったためだ。中村桂社長は「一番いいマグロを競り合うのが本来の趣旨。いつしか一番高いマグロを競り合うという形になってしまい、ものすごく反省しています。本来の趣旨に戻さないと」という。これにカックリきているのは大間の漁師たちだ。しけにもかかわらず3日朝、最高値更新の夢を追って20隻の船が漁に出たという。一攫千金はならなかったわけだ。
去年の1億5000万円はアベノミクスの花火?
コラムニストの勝谷誠彦はこんなふうに皮肉る。「去年の最高値のときに言ったけど、あの最高値は政治的なアレで、アベノミクスのロケット1段目じゃないかと。今年はもうその必要ななくなり普通に戻ってきたということですかな。
1億5000万円というと、漁師も『じゃあ、行ってみるか』と思っちゃう。今年はしけで止めた漁師も多かったというが、もし何かあったら初競りというおめでたい仕事がそうじゃなくなる。市場の人たちも考えたと思ますよ」
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト