年末・正月の食材買い出しで混雑する上野・アメ横商店街から、梅津弥英子リポーターが賑わいぶりを伝えた。ある鮮魚店に飛び込んで、「これで3500円ですか。安い!」と思わず叫んだのは、大トロ、中トロ、エビの3点セット。店主は「仕入れ値が上がっているから値上げしたいけど、このぐらいの値段が限界だね」と話す。
梅津「アメ横には年末年始で200万人の買い物客が訪れるそうです。原材料費や仕入れ値が上がっていますが、この年末は去年と同様の価格で耐えるという店舗がほとんどです」
カニが入っている大きなビニール袋を持った中年夫婦は「景気がよくなるというから、少し大盤振る舞い。刺身やカニで2万円近くは買ったかな」とニコニコ顔だ。
梅津は東京・新宿の家電量販店「ビックカメラ」にも出かけた。家電売り場担当者は「来年4月(2014年)に消費税が上がるということが影響しているのでしょうか、冷蔵庫や洗濯機などの白モノ家電の新型が売れています。昨年の年末は、新型よりも安い旧型が売れていました」と話す。
2014年に待ってる「増税」「負担増」庶民は景気回復の実感なし
メインキャスターの小倉智昭「私たちも含め、本当に庶民たちの間では景気が良くなるのかという不安がありますがね…」
コメンテーターの深澤真紀(編集者)「たしかに、アベノミクス効果で大手企業は潤っているようですが、庶民にはまだその実感がありませんよね。アベノミクスと大宣伝されているけど、アベノミクスという言葉が一人歩きしているような感じですよ」
ショーン川上(経営コンサルタント)は「欧米は政府が景気浮揚を誘導する政策から手を引いていこう流れになっている中で、日本だけが『もっと、もっと』となっているのは危険な感じがしますね」と心配する。アベノミクスは大盤振る舞いの景気のいい話ばかりだけでない。もう一つの面は増税・負担増だ。1月1日から利子や配当の税金が2倍に増え、4月からは消費税8%、高齢者の医療費の自己負担も上がる。そこで、さらに税金を注ぎ込めば、国の借金はいよいよ積み上がって、国債暴落、日本財政破綻なんて言うことになりかねない。2014年はそんな心配が強まる年でもある。