日本一の投手の価値と譲渡金が見合わないと、新ポスティング・システムへの不信で渋っていた楽天が一転、田中将大投手(25)の大リーグ移籍を容認した。立花陽三球団社長によると、「田中から東北に対する熱い思いを聞かされたので、それが(大リーグ移籍容認を)後押ししたのは確かです」という。熱い思いとは「東北ファンの皆様にできる限り恩返しをしたい。楽天イーグルスが東北のファンに愛される球団になるように、環境整備などにできる限り寄付、協力したい」ということだった。
MLBの通知翌日から交渉。来年1月には移籍球団決定
キャスターのテリー伊藤が語気を強めてこんなことを言う。「契約金は田中投手のもの。寄付する必要はないですよ。(契約金の)一部を球団に渡さなければならないような慣例ができて健康的でない。もともと日本野球機構(NPB)が大リーグ機構(MLB)との交渉をちゃんとやっていればこんな条件の悪い結果にはならなかったはずでしょう。それに、球団の方が田中投手にお世話になっている。餞別を渡すのは球団側のほうですよ」
弁護士の本村健太郎もひと言ありそうだ。「ボクは球団にありがとうといいたい。球団は株主の反対もあるだろうし、経営の面でいえば簡単に容認できないと思いますよ。そこを決断してくれた楽天にありがというと。僕はメジャーで活躍している姿を見たいですから」
楽天からポスティングの申請を受けたNPBは、メールでMLBに伝えている。MLBが全30球団に通知すれば、その翌日から交渉が可能となり、来年1月下旬(2014年)には決まる。「本命視されているのはヤンキース」(大竹真アナ)という説もあるようだ。