刑事事件の捜査でDNAが活用されるようになっすでにひさしいが、ワイドショーを見るに、親子関係もDNA鑑定の時代に入ってきたようだ。そんななか、「朝ズバッ!」は「DNA鑑定ってどんなモノなのか」(井上貴博アナ)と、調べることにした。
子供に父母と違う遺伝子ひとつでもあればあれば「父性確率0%」
気になるDNA鑑定のお値段は大手で約11万円(もっと安いところもある)。大手2社で年間800~900件鑑定しているという。鑑定大手の「日本ジェノミクス」では、その8割が親子かどうかの鑑定だという。残りは兄弟、祖父母鑑定だ。
鑑定をする目的やきっかけは「300日問題」に関するものが多いという。民法では離婚後300日以内は前夫の子とする規定があるが、前夫の子ではないという立証に用いられる。
それに次ぐのが、子どもが自分に似ていないという理由だ。「父親と思われる者」がDNA的に父親かを調べる場合、調査男性の遺伝子型と母親、子どもと対照する。子供は父母どちらかの遺伝子型を必ず受け継ぐため、母親、調査男性にない遺伝子型が子供にひとつでもあれば父性確率は0%。反対に異同がなければ父性確率は99.9996%となる(日本ジェノミクスの鑑定報告書に基づく)。
実際の鑑定では、DNA的親子関係がないと判明することが圧倒的に多いそうな。
文
ボンド柳生| 似顔絵 池田マコト