ソチ冬季五輪のフギュアスケート代表選考をかねた全日本選手権がきのう23日(2013年12月)、さいたまスーパーアリーナで行われ、男女シングルとアイスダンス、ペアの代表が決まった。
この日行われた女子のフリーでは、鈴木明子(28)がSPの2位から逆転で優勝、2位には村上佳菜子(19)が入り、SPで首位だった浅田真央(23)はトリプルアクセルを2度失敗するなど不調で、3位に沈んだ。女子はこの3人が代表に選ばれた。鈴木、浅田は2回連続の代表だ。
これまでの実績で高橋大輔
男子シングルは優勝・羽生結弦(19)、2位・町田樹(23)、3位・小塚崇彦(24)だったが、羽生、町田につづく3人目の日本代表には小塚ではなく5位だった高橋大輔(27)が選ばれた。全日本の5位はけがによるものと判断され、これまでの実績で選ばれた。いちどは落選を覚悟した高橋は、小塚への思いをこめて「これまでと違うオリンピック」と話した。
アイスダンスはキャシー・リード(26)、クリス・リード組(24)。ペアは高橋成美(21)、木原龍一(21)となった。
この日不調だった浅田は「きょうは悔しさでいっぱい。この悔しさをオリンピックにぶつけます」と挨拶していたが、けさ24日のインタビューではさらに、「バンクーバーでの失敗の悔しさは、次のオリンピックで晴らす」と雪辱宣言をしていた。
優勝した鈴木は「全日本で優勝なんて実感がない。これがスケート人生の最後になるので、悔いなく終わりたい」とすっきり。初出場の村上は「真央ちゃんと一緒にオリンピックなんて、本当に嬉しい。ビビると思うけど、それを上回る」と頑張り宣言だ。
羽生は「だれが勝ってもおかしくない実力差。いい演技をした者が勝つ。全力を出しきればご褒美はついてくる」と語る。町田は「誠心誠意、自分には負けない」との抱負だけが伝えられた。小塚は「連盟が決めたことなのでそれに従う。いろいろ思うことはあるが、ボクはいわない」と悔しそうだ。
浅田真央ミス連発だいじょうぶ?荒川静香もトリノ金メダル直前は3位
浅田の3位について、赤江珠緒キャスターは「トリノ五輪のとき金メダルを獲った荒川静香選手は、直前の全日本は3位でした」という。解説の佐野稔氏が「よく探してきますよね」と大笑いする。あのあとき、荒川に期待した人がいたかな。
今春、衝撃の出産を公表し、この全日本に賭けていた女王・安藤美姫(27)は7位だった。全日本出場だけでもとんでもないハードルだった。会場の拍手は温かく、安藤も涙を隠そうとしなかった。このシーンを、誰か1人くらいスタジオで言及しても良さそうなものを…。