ソチ五輪フィギュアスケートの代表選手がきのう23日(2013年12月)に決まった。男子は羽生結弦(19)、町田樹(23)、高橋大輔(27)、女子は鈴木明子(28)、浅田真央(23)、村上佳菜子(19)の各選手だ。女子は全日本フィギュア選手権の上位3人が選ばれたが、男子の選考にはドラマがあった。
全日本フィギュア会場―横断幕が揺れ、泣き出す女性ファン
羽生、町田と続いたあと、一瞬置いて、高橋の名が読み上げられた。最有力とみられていた高橋はおととい22日の全日本フィギュアで5位に甘んじ、3位の小塚崇彦とどちらに決まるか注目されていた。
「3番目に高橋の名前が呼ばれた時の会場の熱気、大歓声、拍手はすごかったね」とキャスターの小倉智昭が興奮冷めやらぬ口ぶりで振り返る。たしかに会場では、横断幕が揺れ、泣き出す女性ファンの姿もみられた。
8歳からフィギュアを始め、19歳で全日本で初優勝し、2006年のトリノ五輪で8位入賞、順風満帆かに思えたフィギュア人生だったが、2008年に右足のけがに襲われた。だが、見事にカムバックを果たし、2010年のバンクーバー五輪では銅メダルを獲得、その年の世界選手権では優勝に輝いた。
今回は1か月前には右足を痛め、満足な練習ができず、フリーで4回転ジャンプに失敗、手のひらを切ってしまい、不本意は成績に終わった。だが、これまでの実績や今季の最高得点、世界ランキングでは小塚を勝っていることなどが考慮され、けがもソチ五輪までは完治すると判断されたようだ。これで3大会連続の五輪出場となる。
これで男女とも金メダル狙えるぞ!
代表に決まって、高橋は「きのうまでは絶望していました。今回の決定は文句なしの決定ではないと思うので、今までのような生ぬるい自分ではなく、追い込んで追い込んで頑張っていきたいと思います」と抱負を語っていた。
小倉「高橋選手はわかっていますね、すんなりと選ばれたわけじゃないと。それがまたプレッシャーにならないといいですが」
ともあれ、男女とも金メダルが狙える布陣となり、楽しみな五輪となりそうだ。