「新たなステージで自分の力を出したい」
楽天の田中将大投手(25)が立花陽三郎球団社長と会談したあと記者会見し、来シーズンの米メジャーリーグ挑戦を明言した。「残って欲しいというふうに伝えられていましたけど、それを踏まえたうえで(立花社長には)僕の気持を伝えました」という。
去年暮れから語ってた「自分も世界の舞台でやってみたい」
キャスターのテリー伊藤は「きのうの会見はやる必要はなかったと思う。途中段階で笑顔はないし、田中投手に失礼だよ」とコメントしたが、タイミングから失礼とは思えない。というのも、田中がメジャー挑戦を始めて口にしたのは昨年12月(2012年)だ。「僕と近い世代の方々がどんどん世界の舞台で活躍されている姿を見て、自分もやってみたいという気持が出てきました」と話していた。
しかし、ポスティングシステム(入札制度)の見直しもあり、これまで田中は具体的な明言を避けてきた。新たなポスティングシステムが17日(2013年12月)に日米間で締結されたことで、来シーズンのメジャー挑戦を明らかにしたようだ。
スポーツ紙も異なる見方―サンスポ・スポニチ「やっと行ける」、報知「残留」
新制度はまず日本の球団が譲渡金(上限約20億円)を設定してメジャーに通告する。選手を獲得する意思のあるメジャー球団と移籍で契合意すれば日本の球団に譲渡金が入る。当初、100億円ともいわれた田中のメジャー移籍金は大幅に減額するが、田中の意向を楽天がどう判断するかが今後の焦点だ。立花社長は「私ひとりで判断できないので、預からせてほしいと話した」という。
面白いのはこの会見を報じた18日のスポーツ各紙だ。「マー君今週交渉」(サンスポ)、「マー君やっと行ける」(スポーツニッポン)などとメジャー行きは決まったとする見方と、スポーツ報知の「マー残留へ、楽天固めたポスティングNO」と否定的な見方の別れた。リポーターの阿部祐二によると、田中は「残れといわれれば残る覚悟はできています」と話しているという。