「寝ている間に勝手にダイエット」というのが大人気で、2年間に50億円の売り上げとは半端じゃない。しかし、これに消費者庁が「痩せる根拠がない」と改善を命令した。
「夜スリム トマ美ちゃん」のパワーアップ版というのがそれで、テレビのCMもあって、とにかく人気らしい。ちらしにも「累計販売35万個突破」とある。なんとか横着して痩せたいという人がそんなにいたとは…とあらためて驚く。
警告・注意より重たい「措置命令」―裏付けとなる合理的な根拠がない
問題になったのは新聞の折り込み広告だ。「寝ている間に勝手にダイエット」のキャッチフレーズの下に、「寝る前に飲むだけで努力なし」「夜トマトダイエット」とある。タンクトップの女性がぺちゃんこのお腹を押さえている写真に、「これが子供を4人産んだお腹です」「私、昔はなんと91キロもあったんです」などなどが並んでいる。
きのう5日(2013年12月)に会見した消費者庁・食品表示対策室の渡邉宏樹室長は、「飲んだだけでは痩せていないという事実は把握しています。容易に著しい痩身効果が得られるというような誤認を与える表示になっています。表示の裏付けとなる合理的な根拠が認められませんでした」と手厳しい。
こうしたケースでは、多くは警告とか注意で終わるのだが、今回は消費者庁が行政処分の中で最も重い「措置命令」というのを出した。景品表示法違反がはっきりしているためで、違反を一般に公表し再発防止策をとり、違反表示を繰り返さないよう求めた。
文
ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト