完全養殖「近大クロマグロ」東京・銀座に専門店!世界初の「孵化から成魚」へ育成

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   完全養殖で育てたクロマグロが食べられる専門店が4日(2013年12月)、東京・銀座にオープンした。開いたのは世界で初めて完全養殖に成功した近畿大学水産研究所だ。さて、天然物との違いはどうか。

   近畿大が数々の魚の養殖を研究してきたなかで、最も注目されていたのがクロマグロの完全養殖だった。普通の養殖は天然のクロマグロの幼魚を捕獲し、生簀のなかで成長させて出荷する蓄養だが、完全養殖は天然の親魚の受精卵を人工孵化させるところから育てる。さらに、その親魚から再び採卵して人工孵化させるという自己完結型のサイクルだ。これだと天然の稚魚を捕獲しなくて済み、天然クロマグロの保護につながる。

「脂乗ってるのに身が締まって天然ものと違い分からない」

   近畿大では人工孵化で生まれた稚魚を約3年かけて成魚に育て、1週間に20匹ほど百貨店や小売店に天然物の半値で出荷している。

   その完全養殖のクロマグロの味だが・・・。近畿大が今年4月にJR大阪駅前のグランフロント大阪にオープンした1号店を訪ねた大竹真レポーターは「甘みがあります。脂が乗ってまろやか。天然物との違いはまったく分からないですね」と舌つづみを打つ。

   女性客たちにも「スーッと口に入っていくような舌触りのいい感じがします」と好評だ。なかには、「私は天然物がいい。甘みがあって身が引き締まっているから」という中年女性もいたが、養殖ものを食べに来ているところを見るとさほど遜色ないということだろう。

   ただ課題もある。生簀という限られた中で育てるため、運動不足で脂肪分が多く、メタボマグロになりがちなのだ。ビタミンを吸収しやすい配合肥料だけを与えて育てる試みも始まっているという。

近畿大は年間4万匹出荷

   スタジオの宮崎哲也(評論家)が「なんで近大クロマグロがここに出てこないの」とごねたが、大竹に「生ものですから、何かあってはまずいということで…」と一蹴されてしまった。

   司会の加藤浩次「クロマグロがここまでくると、今度はうなぎの完全養殖がどこまでいけるかになってきますよね。稚魚の激減でいま高くなっていますからねえ」

   近畿大ではこうして人工孵化させて生まれた稚魚を養殖業者に年間4万匹も出荷している。

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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