今年(2013年)の「ユーキャン新語・流行語大賞」がきのう2日(2013年12月)に発表されたが、今年は「じぇじぇじぇ」「今でしょ!」「お・も・て・な・し」「倍返し」の4つが選ばれた。1度に4つ選ばれたのは初めてだが、それだけが世の中が元気になってきたという見方もある。街では老若男女それぞれの使い方をしているようだが、商魂たくましくビジネスに便乗しよう動きもある。
『おもてなしたまご』の女性社長「これで東京五輪まで安泰だあ」
東京・新宿の居酒屋ではビールを1杯注文すると2杯出てくる。クーポンを持参すれば2杯出てくるという「倍返しサービス」だ。恵比寿では、大賞には入らなかったが、「アベノミクス」をもじって「アゲノミックス」というメニューを出した店もあった。唐揚げの盛り合わせことだ。
茨城県稲敷市には2年前から「おもてなしたまご」と名付けた卵を販売している会社がある。きのう2日、従業員と一緒に発表の様子をテレビで見ていた女性社長は決定の瞬間、「やったー」と手を上げて「お・も・て・な・し」を復唱し、「これで(東京五輪までの)7年間は安泰」と喜んだ。
商標登録出願が殺到!審査に半年以上…その時まではやっているか
さて、日常会話の中ではどう使われているか。中学生の女の子は「じぇじぇじえ」。「テストの点が悪いじゃん、じぇじぇじぇ」といった調子だ。小学生の男の子は「倍返し」。「お兄ちゃんとケンカして殴られたら、倍返しだと殴り返す」。「今でしょ!」は親が「勉強いつやるの?」と子どもに聞くのに好都合な言葉だ。
OLは「お・も・て・な・し」。といっても、そのままではなく、ひねりがある。たとえば「お・て・あ・ら・い」とか、「あ・り・え・な・い」など、5文字の言葉を滝川クリステルのしぐさとリズムで話す。
キャスターの小倉智昭「結構、使うもんだね」
渡辺和洋アナ「そうなんです。今年はいつになく、街でもよく聞かれます。商売されている方もチャンスととらえるようで、流行語をもじった商品も出てきています。気になるのが、商標登録ですが――」
渡辺によれば、「お・も・て・な・し」は今年(2013年)に入ってすでに72件出願されていて、そのうち64件は東京五輪招致が決まった後だという。商標登録は原則として早い者勝ちだが、ファーイースト国際特許事務所の平野泰弘弁理士は「登録には半年以上かかるのが一般的なので、登録されたときには流行が終わっている可能性もあります。来年以降、商売になるかどうかは疑問」といっている。