ストーカー殺人がまた起った。元交際相手の女性を刺し殺して逃げた男は「復縁を断られたのでやった」と供述し、被害者の訴えで警察から警告も受けていた。警察の対応に目が向けられているが、どうも腑に落ちない。警察うんぬん以前に、日本の男はバカになっちゃったのかという感が拭えない。
「犯人が八丈島行の連絡船に乗った!」千葉県警ヘリで捜査員送り込み
事件が起こったのはおととい27日(2013年11月)午後4時半ころ。千葉・市川市内で湯浅栞さん(22)が3歳の娘と宝くじ売り場に並んでいるところを、元交際相手の岡逸人(23)に刺され死亡した。岡は逃げたが、千葉県警の捜査で東京・竹芝桟橋で八丈島行きの連絡船に乗船したことがわかり、ヘリで捜査員を送り込んで、きのう朝に船が着いたところで殺人容疑で逮捕した。
八丈島に行ったのは「親戚や先祖の墓が島にあったから」と捜査の詳細は明らかにされていないが、防犯カメラなどによる追跡の成果とみられる。
岡と湯浅さんは10代のころに1年ほど交際、2年前に復縁して今年9月(2013年)まで一緒に暮らしていた。その後、湯浅さんは別の男性と交際していたが、岡は9月24日に湯浅さん宅に押しかけて復縁を迫り、その際、自分で110番している。訪れた警察官に湯浅さんが「困っている」と訴え、警察官は岡に「ストーカー規制法違反の疑いがある」と口頭で警告していた。
殺害されたの日、湯浅さんは現在交際している男性(35)の車で保育園に娘を迎えにいき、岡はこれをタクシーで尾行し、湯浅さんが車から降りたところを襲った。
「ストーカー被害」年間2万件!手が回らない警察
自分で110番というのもおかしな話で、警告を受けたあとはつきまといもなく、突然の凶行では「察知はむずかしい」(ストーカー問題に詳しい山田秀雄・弁護士)という。
アンカーの大和田獏(俳優)「警告で追い詰められて、ということはないのですか」
山田弁護士によると、ストーカー被害の訴えは年間2万件あるが、多くは相談や警告で収まるという。しかし、逆に切れてしまって殺害行為に及ぶ三鷹事件のようなケースもある。
司会の井上貴博アナ「2万件は全体の一部にすぎないのではないでしょうか」
八塩圭子(学習院大学経済学部特別客員教授)「ストーカーする側のカウンセリングが必要なのではないですかね」
山田「アメリカでは、DVも含めて単なる罰ではどうしようもないと、治療のプログラムもできています。日本でも少し動きがでているが、数の増加が大きい。といって自衛には限界があるから、やはり警察に頼ることになります」
井上「事件になってから警察となるが、(予防も)やはり警察ですか?」
山田「突発事態には警察ですね」
それにしても、後先考えずに行動する男がこんなにいる。しかも増えているというのがどうしても解せない。女に振られて思い切れない、男が弱くなったのか。