<清須会議>
突き抜けた笑い乏しい三谷映画やっぱり物足りない…超豪華キャストてんこ盛りもただのむだ使い?

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(C)2013 フジテレビ 東宝
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   天正10年(1582年)、織田信長が本能寺の変で明智光秀に討たれ、跡目争いが始まる。後見人に名乗りを上げたのは、筆頭家老の柴田勝家(役所広司)と後に豊臣秀吉となる羽柴秀吉(大泉洋)だった。勝家は信長の三男でしっかり者の信孝(坂東巳之介)を推し、秀吉は次男で大うつけ者と噂される信雄(妻夫木聡)を跡継ぎに推薦する。

   二人はそれぞれ、信長の妹にあたるお市様(鈴木京香)、弟の信包(伊勢谷友介)、織田四天王の一人・丹羽長秀(小日向文世)などを味方にすべく、水面下で抱き込みを図る。そして、いよいよ跡継ぎを決めるため「清須会議」の幕が開いた。三谷幸喜監督。

史実に縛られ奇想天外なストーリー展開できず

   「総勢26名の超豪華キャスト」と銘打つ通り、キャスティングセンスと大泉洋をはじめとする役者陣のすばらしい演技には拍手を贈りたい。ただ、作品全体としては筆者の評価は低い。

   日本史の数ある有名な史実の中から、あえて刀や銃の戦闘シーンがまったく出てこない、いわゆるただの話し合いである「清洲会議」を題材にしたのは、非常に三谷幸喜らしい。しかし、史実を題材にしてしまったためにそこに縛られ、三谷の持ち味である奇想天外なストーリー展開や観客の予想を超える突き抜けた笑いには乏しい。

   また、これだけの超豪華キャストをそろえたならば、各役者の演技をもっとしっかり見せてほしかった。森蘭丸役の染谷将太、秀吉の家臣・堀秀政役の松山ケンイチ、そしてくノ一役の天海祐希など、他の映画やテレビドラマでは主役を張っている役者たちの出番がわずか5分にも満たず、これでは役者の無駄遣いである。三谷作品らしく、どのキャラクターも作り込まれた個性が裏にはありそうだっただけに惜しい。

バード

おススメ度:☆☆

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