東京都の猪瀬直樹知事がきのう26日(2013年11月)の記者会見で公開した徳洲会5000万円の「借用証」は珍妙なものだった。高村智庸リポーターは「相手の徳田毅議員の名前も猪瀬知事の署名はありますが、印鑑はありません」と説明する。
司会の赤江珠緖は金額欄の「¥」と金額の間に奇妙なスペースがあることに着目した。「その¥マークと5000万円の5の間に1を書き加えると1億5000万円になりますね」と苦笑する。猪瀬は徳洲会側に「1億5000万円」を求めたという情報もあるからだ。
印鑑、印紙なくても法的には通用
司会の羽鳥慎一「借用書は走り書きで印紙も貼られていない。借用書として認められるのですかね」
高村「大澤孝征弁護士に聞いたところ、借用証としては通用するようです」
ゲストの岩井奉信(日大教授)は「政治家がこのような借用証を書くのは珍しいことです。名刺の裏に一時的に書くことはあるが、その後は正式な文書にします」と話した。
コメンテーターの宇治原史規(お笑いタレント)「選挙後の生活に不安があったと野で借りることにしたと説明していますが、選挙に出なければ借りなかったのか。借りた直後に立候補を表明しているタイミングからも、個人的借用だというのは説得力がないですよ」
萩谷順(法政大学教授)は「会見の最後で、猪瀬知事は小さな間違いをするかもしれないがと語り、知事続投を表明しました。ジャーナリスト時代は社会正義実現のためにどんな間違いも許さなかった人だが、その人の口から小さな間違いをするという言葉が出た。猪瀬知事は変わったという印象が強いです」