HIV(エイズウイルス)に感染した男性が献血し、2人に輸血され、うち1人の60代男性が感染していることが確認された。献血したのは40代男性で、黒宮千香子リポーターは「日本赤十字社などによると、今月(2013年11月)、この男性が献血した血液からHIVが検出されました」と伝えた。もちろんこの血液は使われなかったが、男性は今年2月にも献血していて、この時の血液が検査をすり抜けていたのだ。
今年2月の献血「ウインドーピリオド(空白期間)」
献血はまず申込書に記入し、タッチパネル方式の問診に答え、その後に医師からも問診を受ける。黒宮によると「男性は献血の2週間前に同性と性的接触があったことを医師に話さず、エイズ検査をしてもらうために献血したようです」という。なぜ2月は検査をすり抜けたのか。献血センターの担当者はこう説明する。
「ウイルスに感染してから1か月から1か月半はウイルスが少なく、検出が難しいウインドーピリオド(空白期間)という時期があります。この間に献血・血液検査をしてもすぐに結果はわかりません」
川田龍平「安全チェックに限界。問診は正直に申告して欲しい」
薬害エイズと闘っている川田龍平・参議院議員は「献血された血液はきちんと検査しているから安全といっても、安全チェックには限界があります」と話す。コメンテーターの立花胡桃(タレント・作家)は「私は産婦人科でエイズ検査を受けました。でも、その時に検査料が少し高いなという印象がありました」という。病院などで検査を受けず、献血を検査代わりに悪用する人が絶えないのは検査料が高いからなのか。ただ、現在は献血検査でHIV感染と分かっても、教えないことになっている。
川田「現在、感染症対策の主力はインフルエンザなどが主流となり、エイズ対策は人手が足りないのが現状です。だからこそ問診が重要で、これに正直に答えられるかどうかが問われています」
最近は中高男性の感染者が増えているという。