京都・嵐山に本店のある「京都吉兆」で製造販売しているローストビーフが食品衛生法に違反していたことが判明した。京都吉兆はミッシュラン三ツ星の高い評価を受け、アメリカのグルメサイト「世界で最も高価なレストラン2013年版」で1位にランキングされる、お一人様の料理代は6万円という老舗料亭だ。そこで製造販売されていたローストビーフが、実はブロック肉を結着剤で固めたものだった。
苦しい言いわけ「お客様がかみやすいように…」
食品衛生法では半ナマ状態で食べるローストビーフは食中毒の菌が混入する危険があるために、単一の肉塊が製造の条件となっており、ブロック肉を結着剤で固め製造販売するのは食品衛生法違反になる。
京都吉兆は「お客さまがローストビーフを噛みやすくするためにやった。違法だとは思わなかった」と釈明しているが、キャスターの小倉智昭は語気を強め「それはウソです。おかしいでしょう」と言い切った。
笠井信輔アナ「スジを取るということなのでしょうけど」と店を庇うようなあやふやな発言をしていたが、販売価格1万500円(数量は不明)もするローストビーフの肉ならスジなどない最上級の牛肉を使わないとおかしい。そもそも、老舗といわれる料亭が食品衛生法をろくに知らなかったでは済まされない。
店側の言い訳通りなら、外国産の肉を使ってなにやらボンドで固めたと疑われても仕方がないが、老舗ホテルから始まって老舗百貨店、今度は老舗料亭と続いた食品偽装で、老舗イコール信用のイメージが完全に壊され、このままでは『老舗』の言葉は死語になる。
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト