徳洲会ガサ入れでばれた猪瀬都知事5000万円―紙袋に入った札束に捜査員「これ何ですか?」

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   「朝ズバッ!」リニューアル第2弾で、日替わりのアンカーが登場する。月曜はラサール石井(俳優)で、とりあげたのが猪瀬直樹東京都知事が徳洲会から受け取っていた5000万円問題だ。先週22日金曜(2013年11月)に朝日新聞がスクープして大騒ぎになった。都知事選告示直前の昨年11月6日、猪瀬が徳洲会の徳田虎雄理事長(当時)に出馬の挨拶にいって支援を要請した。これ自体おかしな話だが、とにかくそのあと5000万円が猪瀬に渡った。

   しかし、この金は使われずに、猪瀬の妻の貸金庫に保管されていて、選挙違反容疑で地検特捜部と警視庁が徳洲会に捜査に入ったあと返金されたと説明されている。捜査の段階で紙袋に入った5000万円が見つかり、問いただされた徳田の妻が「猪瀬さんからの返金」と答えて明るみに出た。

要請は1億5000万円?徳田理事長「まずは5000万円渡しておけ」

   猪瀬の説明は二転三転した。初めは「資金提供で応援してもらった」と話していたが、「個人の借り入れ。知っていたのは私と妻だけ。選挙の責任者にもいっていない」と変わった。もうひとつある。朝日新聞の最初の取材には「知らない」と否定していたのだ。 選挙の収支報告書にも記載はなかった。

   金は議員会館の徳田毅衆院議員の部屋で毅議員から直接猪瀬が受け取っていたことも渋々認めた。「断るのは失礼だから、とりあえず預かった」ともいった。金額については猪瀬が1億5000万円を要請してきたという話もある。「1億5000万円必要だ。余ったら返すといっている」という毅議員の電話は、虎雄理事長にはスピーカーで伝えられたので、多くの病院関係者が聞いていた。

   虎雄理事長はこれに「5000万円でいけ。足がつかないように、議員会館に取りに来させろ」と指示したという。しかし、猪瀬は「私から要請したことは100%ない」と否定。徳洲会側は「(支援は)あうんの呼吸だ」

   都知事選で猪瀬は初めから圧勝と見られていたのに、なぜそんな危ない橋を渡ったのか。はからずも徳洲会に司直の手が入ったために表に出てきた。もし出て来なければ、金はそのままだったのかという疑問もある。

   ラサール石井「しゃべりすぎ。逃げないという姿勢を示したいのだろうが、いうたびにどんどん食い違ってしまう」

   しゃべり過ぎって、では、説明責任はどうでもいいということか。芸能人のスキャンダルとは違うのだ。

個人借用なら領収書あるのか。なければ贈収賄。

   司会の井上貴博アナ「ポイントはなんですかね」

   小林良彰・慶大教授は「(個人の借金というのなら)借用書の存在ですね。これが最低限の条件になります」と指摘した。だれとだれが、金利はいくらで返済期限はいつと、捺印した文書のことだ。猪瀬もこれは「ある」といっている。柿崎明二(共同通信編集委員)「徳洲会には拡張計画があったというから、広い意味では裏金といえます。ただ、間に立った人がいるというので、猪瀬氏の言うことも矛盾はしない」と言う。しかし、そうなると話は違ってくる。「下手をすると、公選法違反ではなく贈収賄」という専門家もいる。

   小林「時期が時期だから選挙資金を疑われる。そうではないんだというんなら、証拠を出さないと。それが借用書。無利息なら利息分の贈与もありうるし、借用書がないと全体が贈与ともなりうる。要は李下の冠です」

   柿崎は猪瀬の著書を並べて、「彼の書いたものはいいのだが、それが自分に戻ってきた」と「ブーメラン」と書いてみせた。

   たしかに、彼の書いたものは鋭いが、攻撃にはかくももろいというのが、ウソのように見える。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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