『週刊文春』恒例!AKBスキャンダル「総支配人はハーブ中毒」止まらなくなった不祥事告発

糖の吸収を抑える、腸の環境を整える富士フイルムのサプリ!

キャロライン大使が描くケネディ家復活「息子の政界入り」と「上院議員ポスト」

   50年前の11月21日。私は中学時代の同級生たちと山登りに行くために東京の東中野駅前に集合するために早起きしてテレビをつけた。初の日米間の「宇宙中継」で飛び込んできたのがケネディ大統領暗殺事件のニュースだった。駅前の小さな広場で輪になって、事件をどうとらえればいいのか、これからの日米関係はどうなるのかなどについて、真剣に同級生たちと話し合ったことを思い出す。

   ケネディの葬儀のとき、母親のジャクリーンの手を握っていた可愛い少女・キャロラインが駐日大使として赴任してきた。50年の時を経て、新たな日米関係をキャロラインがつくれるのか注目が集まっている。『週刊新潮』も「キャロライン来日から始まるケネディー家の大統領養成プロジェクト」という特集を組んでいる。

   11月12日、29代目の駐日米国大使に就任したキャロライン・ケネディ女史(55)は政治経験はなく、実質的な日米交渉は大使館ナンバー2の主席公使がこなすことになるそうだが、来日以来、日本でも人気は素晴らしいものがある。だが、キャロライン大使の本心は、ケネディ家の政治的な再興を目指していると作家の井上篤夫氏がこう語る。

<「キャロラインは、長女に祖母の名であるローズ、そして長男にはジョンと名付けている。ここからも、名門の復興へ向けた意気込みが見てとれます。ゆくゆくはジョンを大統領に、と考えているのでしょう」>

   長男のジョンは現在20歳。エール大学の2年生で、高校時代にはケリー国務長官のもとでインターンをしていた経験もある。昨年『将来は政治に携わりたい』と発言し、周囲を大いに喜ばせたという。しかも、すこぶるいい男である。祖父の上を行く大統領になるかもしれないと期待が膨らむのだろう。

<「08年の予備選では当初、ケネディ一族はヒラリーを支持していたのです>と話すのは明治大学の越智道雄名誉教授である。続けて<「当時15歳だったジョンが、オバマを支持するようキャロラインを説得、あわせてヒラリーの同志だった叔父のエドワード・ケネディ上院議員も翻意させ、勝利へと導いたのです」>

   ジョンはさしあたり2018年に行われる下院議員選挙に出馬が予想されているというのである。城西国際大学国際人文学部の土田宏教授(米国政治)は、今回はケネディー家の栄光を取り戻すべく、キャロラインが立ち上がったと見るべきだと分析している。

<「次の狙いは、一度は断念した上院議員のポスト。年齢を考慮すれば最短で2020年の大統領選を視野に入れている可能性もあります。そのためにもミスを犯さないよう、大使の任務は慎重な姿勢で取り組むことでしょう」>

   駐日大使を踏み台にして大統領に駆け上がる「野心」があるというのだが、それはどうだろう。だが、息子のジョンが『無事』に政治家として成長していけば、大統領も夢ではないかもしれない。なにしろあり余る財力とJFKの末裔という輝ける七光りを持っているのだから。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

姉妹サイト