雨が降る中、秋田県・由利本荘市で道路下のり面崩落を防ぐため作業をしていた5人の作業員が、崩れてきた土砂に襲われ1人が死亡、いまだ4人が生き埋めになっている。現場にいる井口成人リポーターが伝えた。「現在、朝の4時半過ぎで、救援にあたる自衛隊などが次々と集まっています。作業手順としては、崩落現場に土嚢を積み上げて2次災害を防いで、あとは手掘りで捜索を開始するようです」
たびたび亀裂や崩落…10年前に造った時から欠陥!?
司会の羽鳥慎一「その道路は普段から交通量が多い道路ですか」
井口は「鳥海山の麓を走る、いわば観光道路です。完成したのは今から約10年前。しかし、完成後も強い雨が降ると道路に亀裂が走ったり、崩落するということがたびたび起こり、そのつど補修工事が行われていたそうです」
スタジオでは司会の赤江玉緖がフィリップを使って説明する。「事故現場には多くの亀裂が走っていたそうです。そのため、自治体はその道路の上に仮設道路を設置し、本来の道路の修復工事を行っていました」
事故現場では17日夕刻(2013年11月)から断続的な雨が5日間も降り続き、大雨注意報が出ていた。
井口「普通、道路への土砂崩れは道路の横の山などが崩れて起きると考えますが、事故現場周辺に山はなく、丘も崩れた形跡がありません。道路の真ん中がズボッと落ちた、陥没したという感じです」
専門家「安全確認やってたのかどうか。こんな時に行なうべき工事じゃない」
防災システムアドバイザーの山村武彦氏は「長雨が続く中で行うべき補修工事ではありませんよ。のり面や工事の安全がどこまで確認されていたのだろうか、はなはだ疑問」という。
コメンテーターの飯田泰之(明治大学准教授)「このような補修や回収を必要する道路は全国にたくさんあります。国は新しい道路ばかりを作るのではなく、こうした道路の補修にもっと力を入れるべきだと思いますね」
大雨注意報の中でなぜ工事を続けたのか。土木事務所や土木会社の管理責任が問われそうだ。