覚せい剤所持で身柄拘束の稲沢市議―中国で「知らなかった」通用せず死刑の可能性

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   中国・広州の空港で覚せい剤所持で身柄を拘束された愛知・稲沢市の桜木琢磨市議(70)の事情が少しずつ明らかになってきた。ナイジェリア関連の金融商品への投資に失敗して多額の借金を背負い、今回の渡航はその資金回収のためだった。しかし、なぜ覚せい剤入りの荷物を預かったのかはナゾのままだ。

領事が面会…打つ手なしの外務省

   稲沢市議会の代表がきのう19日(2013年11月)に外務省を訪れ、情報収集や今後の対応などを協議した。野村英治市議会議長は「外務省にご迷惑をかけたとお詫びしました」という。岸田文雄外相は「外務省、現地大使館も邦人保護の観点から情報収集して、領事面会も行いました」ことを明らかにしたが、事態がどう展開するかはまったく読めない。

   桜木市議は先月29日に上海に行き31日には帰国の予定だったが、広州空港で覚せい剤がみつかった。なぜ広州に行ったのかは不明だ。桜木市議の航空券は自称ナイジェリア人の黒人男性が用意し、日本で受け取っている。別の自称ナイジェリア人からスーツケースを預かったと話しているという。覚せい剤は3キロもあり、末端価格では2億1000万円。麻薬や薬物に厳しい中国の刑法では最高刑は死刑で、2010年には日本人4人が死刑執行されている。

   桜木市議は自動車関連の貿易をしていて英語も堪能。8月にパソコンのデータの移し替えをした人によると、大量のメールはほとんど英語だったという。今回の渡航の前には、知人に「5年越しの貸し金を返してもらえる」といっていたという。金額は2900万円だった面会した領事には「(覚せい剤については)知らなかった。荷物をうかつに預かったことを後悔しています」と話している。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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