昨年春(2012年)から原発ゼロを言い続けている小泉純一郎元首相はきのう12日(2013年11月)、日本記者クラブで講演し、安倍首相に原発即時ゼロの決断を迫った。「原発ゼロは郵政民営化問題の比ではない。あの時よりもはるかに環境は良い。安倍首相が決断し方針を決めれば、原発ゼロはできる」と言い切った。
カメラ取材も解禁
1か月半ほど前に、原発問題で小泉に会った「みんなの党」渡辺喜美代表は、「政界再編問題などのような小さいことではなく、もっと大きな日本の将来について語っていた」と話す。所太郎リポーターは「原発ゼロを提唱しても、小泉首相はなかなか記者会見に応じようとしませんでした。でも、この夏以降は講演会の取材はOKとなりましたが、9月と10月の地方で開かれた講演会でのカメラ撮影はダメとされていました。しかし、きのうは制約なし。徐々にヒートアップしているようです」と伝えた。
小泉とは慶應義塾大学時代のクラスメートで、40年の以上の親交がある政治評論家の浅川博忠氏に、司会の羽鳥慎一が「原発問題で小泉さんを動かしている原動力は何でしょう」と聞いた。浅川氏は「彼は激情タイプ。原発ゼロがマスコミで大きく取り上げられたとき、安倍さんが無責任だという発言をしています。この発言が彼に火をつけ、エスカレートしているのだと思います」と話した。
自民党はしばらく模様眺め
羽鳥が「小泉さんの狙いは何なんでしょうか」
浅川「世論に問いかけ、大きな流れを作っていくということでしょう。これが実現すれば、いまや過半数を誇る自民党でも無視はできません」
コメンテーターの宇治原史規(お笑いタレント)「機能も、小泉さんは野党はみんな原発に反対だとしているけど、その野党の中にも原発再稼働は必要だと考えている議員もいる。お互いに相手を無責任だとする議論に、僕らがズルズルと引き込まれている感じがする」 浅川「原発ゼロか再稼働かという議論を深めれば、党内にゴタゴタが起きるという自民党議員が増えています。それを避けるために、しばらくは模様眺めという自民党議員が増えています」
安倍自民党は総選挙、参院選挙で大勝し、党内に安倍執行部に逆らう動きは少ない。野党は大敗した民主党はじめ生き残るだけで精いっぱいの体たらくである。「だったら、おれが安倍に言ってやる」てなものなのだろう。