レールの異常を放置していたJR北海道が、国土交通省の特別保安監査の直前に、一部で異常数値を基準内になるよう改ざんしていた疑いが出て、社内調査を始めたことが明らかになった。保線管理室で記録したデータと本社に報告されたデータとが食い違っている疑いがある。改ざんについて社員への聞き取り調査を行っていて、「事実関係を確認中」という。
レール幅変えたり資料廃棄
現場での計測はほとんどが大型計測器で行うが、機器を使いにくい場所では作業員が手作業で計測して台帳に記入し、管理室に持ち帰ってデータベースに 記入し直す。この段階で改ざんが行われた可能性があるという。
JR北海道は270か所の線路異常が放置されていたことが発覚し、国交省が9~10月(2013年)に2度にわたって監査を行った。ところが、監査の前に一部の保線担当部署がレール幅の数値などを改ざんしたり、資料を廃棄したりしたという情報が寄せられた。
JR北海道はレールの安全性は「確認できている」としているが、数値を改ざんして実際の補修が行われていない可能性がある。
人出足りず、優先順位低い異常補修せず
司会の井上貴博アナ「外部からの指摘でわかったということです」
杉尾秀哉(TBS解説委員室長)「一部報道では改ざんしたという証言まで出ています。ここまで悪質だと経営トップの責任問題ですね」
井上「ここまで出てくると、社内調査だけで大丈夫なのかと思ってしまいますね」
三屋裕子(スポーツプロデューサー)「第三者の目で客観的に見る必要がありますよ。報道では、人出が足りず優先順位の高い方から補修していたので、順位の低い方は改ざんしてしまったという証言がありますね」
順位が低かろうと、事故につながる可能性は少なくない。そのための基準だろうに。JR北海道の一連の事故・不祥事では、本社の管理部門と現場との意思疎通が不十分と思われるケースが多々あり、根底に労使関係があるともいわれている。どこかで踏ん切らないといけない。