寒くなると体の調子悪い…気温差で起こる「停滞腸」腐敗ガスが全身に悪影響

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   季節は晩秋から冬へ。この時期になると身体の不調を訴える人が多い。原因の大半は腸の冷えだ。「アカデミヨシズミ」コーナーで石原良純(気象予報士・タレント)が訪れたのは、30年間にわたり4万件以上の腸の内視鏡検査をして、腸と気温の関係に詳しい腸のスペシャリスト・「松生クリニック」の松生恒夫院長だ。

   松生院長は「朝晩の気温が10度以上も違うような日が多発する今の時期は、寒暖差によって腸の血行が悪くなり、大きな負担がかってしまいます。その結果、お腹が冷えて血行不良になり、腸の働きが鈍ってしまいます。これを私は停滞腸と呼んでいます」と説明する。

免疫力低下してインフルエンザかかりやすく

   停滞腸によって便秘や下痢が引き起こされ、腸の中に長く溜まった便は腐敗してガスを発生する。腸の壁から吸収されてしまった腐敗ガスは血管を通して全身に回り、体にさまざまな悪影響を与える。

   石原「腐敗ガスが肌の細胞内に溜まると、新陳代謝が滞って肌荒れを誘発するそうです。また、自律神経の不調を招いて緊張状態が続き、頭痛や肩こりの原因となる場合もあるそうです」

   腸は消化・吸収・排泄の機能に加えて、免疫を司る役割も果たしている。松生院長は「口から有害な菌などが侵入した時に備えて、腸には全身の免疫細胞の約6割が存在しています。お腹が冷えるとその働きが弱まって、免疫機能も低下します。インフルエンザや結核などの感染症に対する抵抗力が弱まり、場合によっては命の危険も招きかねません」と警告する。

「エキストラ・バージン・オリーブオイル」に効果あり

   「停滞腸」を防ぐ予防法はあるのか。松生院長は「エキストラ・バージン・オリーブオイルが効果ですね。油膜で包み込まれた温かい食べ物を摂取することで、腸や胃が長時間温め続けられます」と話す。

   自分の腸のコンディションを詳しく知ることのできる最先端検査法もある。東京慈恵会医科大学・内視鏡科の斎藤彰一医学博士は大腸カプセル内視鏡を説明した。「カプセル状の小型カメラを飲みこんで、大腸内の様子を撮影します。現在普及している大腸内視鏡検査より身体的負担が少ないので、検査を受けることへの抵抗感が軽減できます」

   下剤で腸内をキレイにしたあとカプセルを飲み込み、その後も数回に分けて下剤を飲んでカプセルを腸まで移動していく。カプセルの両端に2つのカメラが搭載されていて、腸内を344度の視野で細かいヒダの裏側まで撮影していく。毎秒4枚のペースで撮影されたデータは、お腹の周り7か所に装着されたセンサーに送信され、腰に付けたレコーダーに記録される。

   コメンテーターの青木理(ジャーナリスト)「僕も内視鏡検査を受けた経験があるが、下から入れるというのは抵抗感がありますよね。早くカプセル型が普及してくれれば、大腸検査を受ける人も増えるはずです」とコメントした。

   そう、大腸内視鏡検査は痛いということハイのだけれど、検査を受けるときの格好がどうも…という人は多い。

文   ナオジン| 似顔絵 池田マコト
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