フジテレビ凋落の元凶・成仏しない幹部OBたち…「昔取った杵柄」企画押し付け

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フジ追撃で日テレCEOが放った檄!「オレが面白いと思う番組作るな。オレがわからないもの作れ」

   少し前までは「民放の絶対王者」といわれたフジテレビの凋落が激しい。『週刊ポスト』は「フジテレビはどうしてこうもダメになってしまったのか」とストレートに疑問をぶつけている。<82~93年に12年連続、04~10年に7年連続で、「視聴率三冠」(ゴールデンタイム、プライムタイム、全日)を獲得したが、昨年(2012年)はテレ朝の躍進で3位に転落。さらに今年8月の平均視聴率では、「半沢直樹」を大ヒットさせたTBSに抜かれ、ついに4位に転落した>

   振り向けばテレビ東京が迫ってきているのだ。今年の大晦日は早々と敗北宣言したような「報道番組」に内定したという。紅白や日テレの「笑ってはいけない~」とは勝負しないようだ。

   だが、より深刻なのはフジがこれまで得意にしてきたバラエティーやドラマに往年の輝きが見られないことだろう。理由の一端は亀山千広社長はまだ57歳と若く、フジ系列の番組制作会社の天下り社長たちが亀山に文句をいわせないと先輩風を吹かせ、企画をごり押ししてくるからだというのだ。

<そうした『上層部』から押し付けられるのは、大抵がバブル時代のトレンディードラマの焼き直しや、かつて視聴率を取った女優の再起用など「昔取った杵柄」ばかりで、新鮮味は皆無。これでは、視聴者に見捨てられても当然だろう。
 現場の混乱を招いているのは、他ならぬ80年代以降の視聴率1位という栄光を築きあげた、『幹部』たちということだ>

   今年4月にフジを辞めてフリーに転身した長谷川豊アナウンサーはこういっている。<「(中略)話題を次々に作ってきたフジテレビのはずですが、色々と叩かれ始めたためか、 4~5年前からすっかりチャレンジ精神を失ってしまい、『ミスのない』番組作りを目指すようになってしまった。製作会社の持ち込み企画は保身のためか全部ボツになって、新しいものを受け入れなくなってしまったです。そのボツ企画を、深夜枠で拾って成功してるのが今のテレ朝です」

   かつて親しくしていた日テレの氏家斎一郎CEOは、私に日テレがフジを抜いて成功した理由をこう話してくれた。「オレは企画には口を出さないが、これだけはいつもいっている。オレがおもしろいと思う番組は作るな。オレがわからないものを作れ」

   上の顔色を窺って保身ばかり考えている現場にいいものができるはずはないこと、テレビでも雑誌でも同じである。長きにわたってフジテレビを率いてきた日枝久会長が退くだけでも、フジの雰囲気は変わるのではないかと思うのだが。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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