「ピカピカ☆日本」コーナーの担当・篠山輝信がニヤニヤしている。「福島県喜多方市で美味しい麺と言えば?ハイ、森さん」。振られた森公美子が威勢よく答える「喜多方ラーメン!」
篠山「その当りなんですけど、喜多方にはラーメン以外に美味しい麺類があるんです。そう、蕎麦です。喜多方市宮古地区に代々受け継がれてきた宮古在来種という蕎麦の実で打ったものは絶品です」
宮古地区で在来種の蕎麦を栽培
標高400メートルから450メートルの宮古地区は、山深い緑の中に絵に描いたような里村がある。集落は全部で31戸で、すべての農家で宮古在来種の蕎麦を栽培している。そのうちの11軒が自宅を開放してそば店を開いているのだ。
宮古そばの里組合の物江勲会長宅の庭には何枚ものむしろの上に収穫された蕎麦の実が干され、母屋の隣の作業場では製粉の機械が回っている。篠山は「ここのこだわりは、実の中心部の6割から7割しか使わないので、粉が真っ白でツルっとしたのど越しとほのかな香りがあります」とレポートする。
物江さん「ここの農家はみなそば打ちは当たり前です。でなきゃヨメがもらえません。一人前の男じゃない」
11軒が自宅開放してそば店
母屋の座敷に上がると普通な農家。仏壇があり、鴨居の上には卒業証書や二宮金次郎の写真。ふた間ぶち抜きの和室に座り机が4つある。妻のリキノさんが大きなお盆にさまざまな料理と2種類のそばを運んできた。リキノさんは「まずは水そばから食べて下さい」とすすめる。
篠山「ええっ、水でですか」
リキノさん「そうですよ」
篠山「このまま食べるの?ダシとかなくて…」
リキノさん「そばの味の甘くて香りのよさが水だと味わえるからねえ」
手繰った篠山は「味が濃い。のど越しもモッチリしてますよね」と感心しきりだ。続いてすすめられたのが塩がひと盛されただけの塩そば。食べた篠山「うん、塩をかけることで、そばの甘みが強烈に出ますね」
物江さん「良くそういわれます。もちろんつゆもありますからお好みで選んで下さい」
井ノ原快彦キャスターため息交じりで言った。「この地区で何軒かハシゴしてみたい」
(磯G)