老舗百貨店の高島屋も店内のレストランや総菜店などで、表記と違う食材を最長で9年以上使っていた。フランスのパリに本店を置く総菜店「フォション」は車海老のテリーヌと言いながらブラックタイガーで、喫茶店「ル カフェ ドゥ ジョエル・ロブション」は紙容器入りのフルーツジュースを絞りたてを意味するフレッシュジュースとして表示していた。
司会の羽鳥慎一「このニュースを聞いたとき、食品表示問題が百貨店まで来たかと思いましたね。同時に、これではどのデパートでもやっているのではないかと疑いが生まれました」
百貨店側はテナントまかせでノーチェック
高島屋常務の増山裕常務は「飲食メニューに対する認識が甘く、管理が行き届いていなかった。偽装ではなく、誤表示が続いていた」と語。コメンテーターの宇治原史規(お笑いタレント)は「ここでもまた偽装ではなく誤表示としているのかあ。偽装か誤表示かの問題ではなく、長年にわたって私たちが騙されていたことは動かせない。吉本興業の仲間たちは次々と笑いのネタが出てくるのでありがたいと感謝していますよ」と皮肉った。
食品表示アドバイザーの垣田達哉氏に羽鳥が「なぜ老舗百貨店でもこのような表示偽装が行われていたのでしょう」と聞く。「スーパーなどでは人はミスを犯すものだという考えに立ち、シールの表示と中身が一致しているのかなど徹底した商品管理を行っています。百貨店も以前はそうでした。でも、時代が変わって、デパートに入っているテナントにすべてお任せという流れになっています。百貨店本体とテナントの力関係が変わってきました」と話す。
萩谷順(法政大学教授)「今回の問題で、風向きが少し変わりつつあるかなと思える動きが出て来た感じがします。それは、食品表示偽装の問題がこれほど大きくなっているのに、行政は偽装表示の問題に何をしてきたかということです」