テレビでよく見る(最近よく見た)シェフのランキングがあるとすれば、川越達也シェフは相当上位に入るだろう。「甘いスマイルを武器に活躍する」(番組ナレーション)川越の「密着120日」の特集が、けさ29日(2013年10月)の「スッキリ!!」でやや唐突な感じで放送された。
頑固おやじシェフを叱咤「もっと泥臭く営業してくれ」
川越は今夏に経営者として一大決心をした。「目が行き届かない怖さ、不安」から躊躇していたが、東京・代官山の店の「TATSUYA KAWAGOE」のチェーン展開に乗り出したんである。「40代になって自分にもっと負荷をかけようと思った」のと、知り合いのシェフに復活の機会を与えたいのが主な動機だったと語る。
8月に白金に骨太なフレンチの大人の隠れ家レストラン「TATSUYA KAWAGOE プラチナ」、渋谷には女性をターゲットにしたヘルシーイタリアン「TATSUYA KAWAGOE ピンク」の2店舗を同時にオープンした。
ところが、オープン1か月後、2店に大きな落差が生じたという。手頃な価格などが受けた「ピンク」は活況だが、「プラチナ」は3日連続客ゼロがあるなどで、月間の売り上げは目標の3分の1だった。
川越社長は頑固なオヤジシェフに「泥臭くセールスというかね、ふんぞりかえって商売なんかできないから」と営業強化を指示した。その甲斐あってか、今月に入って客足は上向きだそうな。川越が今後のさらなるチェーン展開を目論んでいるかどうかは言及はなかった。
文
ボンド柳生