「誤表記ではなく偽装だが現場のミス」辞任の阪急阪神ホテル社長最後まで言い逃れ

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   メニュー表示とは異なる食材を使っていた阪急阪神ホテルズ(本社・大阪市)の出崎弘社長が28日(2013年10月)、社長を辞任する意向を表明した。同時に親会社の阪急阪神ホールディングスの取締役も退く。辞任の理由について「ホテルの信用を失墜させたのみならず、広く阪急阪神ブランドの信頼の失墜を招き多大なご迷惑をおかけすることになった」と述べた。

不当競争防止法が怖い!?「グループぐるみ」「上から指示」否定

   4日前の強気な会見から一転して低姿勢の出崎社長は、「誤表記という単語ではくくりきれない実態。お客さまにとっては偽装と受け止められても致し方ない」と偽装であると認めた。しかし、その責任は現場にあると言いたげだった。「九条ねぎが入手できないときは白ねぎや葉物野菜を代替品として使用していた。この品目のメインは若鶏の照り焼きで、九条ねぎは添え物。添え物の変更までお客の伝えなくとも問題ないだろうと担当者が判断したと申しております」という。また、「天ざるセット(信州)」と表示していたが、「納入品を採用したサンプルに信州の地名が記載されているので表示した」と説明した。

   そして、「一般常識とは少し違う業界の慣わし、あるいは法令に対する理解不足、調理部門とサービス部門の情報共有がおろそかになっていたことがこうした事態を招いた原因と考えています。いかなる悪意もよこしまな気持もなありませんでした」と強調した。いぜれも、会社ぐるみでも、上からの指示でもなかったというわけである。

   「とくダネ!」に出演した消費者問題研究所の垣田達哉所長は、現場のミスをことさら強調しているのは、「不正競争防止法の適用を恐れているのでは」とみている。防止法に違反すると5年以下の懲役もしくは500万円以下の罰金(法人は3億円以下の罰金)とかなり重い。適用された企業には廃業に追い込まれたところも出ているという。

文   モンブラン
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