朝日新聞が朝刊1面でその死去を報じた漫画家は、手塚治虫以来かもしれない。10年に1度という強大な台風26号が首都圏を襲っていた16日朝(2013年10月)、ワイドショーは台風情報の合間に、13日に人気漫画「アンパンマン」の作者・やなせたかし氏が死去したことを伝えた。
おととしからがんの治療を続けていた病状ばかりではなく、街の声も多く拾っていた。<アンパンマン・やなせたかしさん死去…「国民栄誉賞」を贈りたい!>(テレビ朝日系「モーニングバード!」)は、「横浜アンパンマンこどもミュージアムに子どもと来ていた母親の声だ。
また、やなせ氏は戦争を激しく憎み、相手を倒すばかりのヒーローもインチキと言い切っていた。アンパンマンはばいきんまんと戦うが、ばいきんまんを叩きのめさない。また、飢えた子どもがいると自分の顔であるあんパンを食べさせ、自分は傷だらけになってしまう。そんな漫画を描き続けた<やなせたかしこそアンパンマンだった!「正義を行なうことは自己犠牲なんですね」>(フジテレビ系「とくダネ!」)と人となりを伝えた。(テレビウォッチ編集部)