普段は枯れ沢…警戒水位マニュアルはなし
川島町長は町役場の屋上で土砂崩れの山肌を背に話した。きのう17日の会見では、避難勧告を出さなかったことを「お詫びしなくてはならない」「情報を過小評価していた」といっていた。避難勧告について「出せなかったことを行政の責任者として一生背負っていく。教訓を汲み取って、本当の意味での防災の島にしていきたい」と語る。
奥平邦彦レポーター「川の水位がどこまでいったら、というようなマニュアルはなかったのですか」
町長「私たちは沢、枯れ谷といって、普段は水が流れておりませんから、水位など決めていませんでした。きちんと詰めてなかった」
沢はわずか2キロで海に至る。
与良正男(毎日新聞論説委員)「役場の人が帰ってしまったというのはどういうことなのでしょうか」
町長「台風のピークに非常配備ということで、いったん帰ってしまった。避難勧告を出すならその時点だったと悔やんでいます」
与良「都の連絡を受けたのは警備員だったそうですが」
町長「必ずそれは防災担当者に伝わっています。ただ、勧告などの判断ができなかった」
司会の井上貴博アナ「避難勧告のハードルは高いのでしょうか」
町長「ハードルが高いという認識では甘い。被害を出さないようにするのが自治体の長の責任だと痛切に感じています」
がれきに埋まっているのが発見され、救出作業が続いていた76歳の女性はきのう午後2時にようやく救出されたが、死亡が確認された。発見から27時間後だった。不明者はまだ27人、捜索は続いている。
文
ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト