おととい5日(2013年10月)午後5時半頃、山口県美祢市の中国自動車道下り線で、タレントの桜塚やっくん(本名・斎藤恭央=37)の運転するワゴン車が中央分離帯に衝突し、車から降りたところを後続の車にはねられ、やっくんとマネージャーの砂守孝太郎さん(55)が死亡した。熊本のコンサートに向かう途中だった。
後続車に注意呼びかけようと降りていたところを…
父親の充さん(63)が警察から聞いたところでは、下り坂のカーブで雨でハンドルを取られたらしい。どれくらいのスピードだったかはわからないという。止まった車から砂守さんが110番通報し、車から降りようとしたところを後続車にはねられ、即死状態だった。
続いて降りたやっくんは、車の後ろに回って後続車に注意を呼びかけようとたがはねられた。充さんによると、やっくんは重傷で搬送され、30分間蘇生が試みられたたがかなわなかった。頭蓋骨陥没、肺はつぶれ、心臓が破裂していたという。死因は心臓破裂。
充さんは「(遺体は)きれいでした。生きてるような」「運転ミスだから彼が死んだことはしょうがないが、砂守さんを死なせてしまった。ご家族には申しわけない気持ちでいっぱいです」といっていた。ワゴンには5人が乗っていたが、2人が軽いけがだった。
やっくんはセーラー服と竹刀の「スケバン恐子」でブレークし、最近はバンド活動に力をいれており、事故のときはバンドのメンバーと熊本県荒尾市に向かう途中だった。バンドのツイッターでは、5人は4日朝6時に東京を出発、午後11半過ぎ、広島で食べた焼き牡蠣がおいしかったと書き込んでいた。事故はその17時間後だった。
充さんによると、やっくんは生前、売れない芸人のシェアハウスを造りたい。ビフォーアフターの番組にもちこんでやってみたいといっていた。「お父さん協力してくれというから、協力するぞと」
専門家「ハザードランプ」「三角の停止表示(反射)板」「発煙筒」
奥平邦彦レポーターによると、現場は事故多発で知られており、地形の関係のほか、「もうすぐ九州だ」と気の弛みもあるようだという。高速道路上での人と車の接触による死亡事故はこの3年に急増しており、昨年(2012年)は200件近かった。高速での死亡の4件に1件は、人と車の事故や停車した車への追突によるという。
高速道路上で停車または事故にあったらどうしたらいいか。専門家は「ハザードランプ」「三角の停止表示(反射)板」「発煙筒」などをあげるが、実際それ以外に手はない。停車した車内に留まることは危険なので、「大雨でも外へ出て」という。
井上貴博アナ「後続車両に伝えないといけないと外へ出てはねられた。頭ではわかっていても…」
池田健三郎(経済評論家)「頭ではわかってますけども、こういう事態になった時に冷静に行動がとれるかどうか。実際はなかなか難しいんじゃないでしょうか」
夜の首都高でバッテリーがあがってしまったことがある。ハザードすら点かない。青くなったら、すぐ後ろがパトカーだった。運とはそういうものか。