消費税増税で厳しくなる週刊誌…420円では部数落ち込み
消費税が8%になると週刊誌の値段はどうなるのだろう。現在、『週刊現代』『週刊ポスト』『フライデー』が通常号で400円、『週刊文春』と『AERA』が380円、『週刊新潮』が370円だ。
3%アップだから週刊現代、週刊ポストは切り上げて420円、週刊文春、週刊新潮、AERAは400円にするのかもしれない。そうなると週刊現代、週刊ポスト、フライデーは苦しくなること間違いない。私が週刊現代編集長になったときは、たしか270円だったと思う。消費税が5%になるというので、少し前から一気に300円に定価を引き上げた。30円の大幅値上げだったが、他の週刊誌は追随してこなかった。週刊ポストも長い間290円を維持し、週刊文春、週刊新潮は270円か280円だったと記憶している。
今とは違って、週刊誌に勢いがあった時代である。値上げにもかかわらず部数は伸び、大幅な利益増になった。まさにお札を刷っているという感覚である。私が編集長を辞めるまで300円を維持し、それからもだいぶ長い間300円時代が続いた。だが、部数が落ち始め、我慢できずに320円に値上げした頃から低落傾向に歯止めがかからなくなってしまった。
いまでも週刊誌をSUICAなどで買う人はそう多くはないのではないか。そうすると400円と420円の違いは大きい。500円出して80円のおつりがじゃまくさい。400円と小銭20円をサイフから探すのが面倒くさい。人間の心理はそういうものである。間違いなく400円を超えると再び週刊誌は落ち込む。さてどうするのか、編集長諸君。