あなたは動けるか!?いざという時の「人助け行動」村田奈津恵さん母「あの子の信念」

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   JR横浜線の踏切内に倒れていた男性(74)を助けようとした横浜市緑区の会社員村田奈津恵さん(40)が電車にはねられ死亡した現場には、献花台が設けられ、事故から2日たったけさ3日(2013年10月)も多くの人が訪れ、身の危険を顧みず見知らぬ人を救おうとした勇気をたたえ、その死を惜しんだ。果して、自分だったら同じような行動がとれただろうか。気になるニュース単語を解説する「ミノがしません!けさ単!」コーナーで「人助け行動」を取り上げた。

過去にも新大久保駅のカメラマンと韓国人留学生、高崎線踏切の60歳女性

   「村田さんの行動には多くの人が心を動かされたのでしょう。現場には多くの花が手向けられています」とアナウンサーの小林悠が伝える。村田さんは困った人がいると見て見ぬふりをすることができない人で、これまでも道に迷ったお年寄りに手を差しのべるなど人助けをしてきた。母親の春子さんは「あの子の信念でやったことだから仕方ないと思います」と悲しみをこらえながら語っていた。

   駅での人命救助といえば、2001年1月、東京のJR新大久保駅でホームから転落した男性を助けようとした日本人カメラマンと韓国人留学生の3人がともに死亡した事故が今も記憶に新しい。最近では昨年11月(2012年)、埼玉県本庄市のJR高崎線踏切で倒れた男性を助けようとした女性(当時60歳)が列車にはねられ死亡した。

社会心理学者「助ける人は瞬時に5つのハードルクリアして行動」

   社会心理学に詳しい新潟青陵大学の碓井真史教授は「誰かがやるだろうと考える人が多い中、いの一番に『人助け行動』ができる人は本当に勇気のある人」という。碓井教授によれば、こうした「人助け行動」をする人は、瞬時に5つのハードルをクリアしているのだそうだ。そのハードルとは―

(1)気づく(都会では何かが起きていることに気づきにくい)
(2)援助が必要だと判断する(誰かの助けが必要な状況だと解釈)
(3)自分が助けるべきだと考える(人が多いと責任は分散)
(4)助ける方法を考えつく(どのように助けるのか具体的に考える)
(5)負担を計算する(手間、時間、危険性など)

   碓井教授は「これらを踏まえ慎重に状況判断することが重要」という。

   コメンテーターの金井辰樹(東京新聞・中日新聞政治部長)「(人助けは)いずれも美しい心によって起きた奇跡的な素晴らしい話なんですが、その裏側にさらに悲劇が広がる可能性もあるということを覚えておかなくていけないですね」

   荻野アンナ(作家、慶応大学教授)「最近、東日本大震災の津波被災地の方に聞いたのですが、周りを助けようとして自分が流されてしまう例がとても多かったそうです。その方は『命はてんでんこ』といっていました。命は各自のものなので、安全を確保したうえで助けるのが理想でしょうね」

文   一ツ石
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