都内のおもな百貨店で早くもおせち料理の予約受付が始まった。今年のおせち料理の特徴は、何はともあれ景気回復の過程にあるというアベノバブルに便乗、75万円以上の超豪華重箱おせちが登場した。
先陣を切ったのは西武池袋本店で、例年より2週間早い9月21日(2013年)から予約を受け付けた。「5万円を超えるような高額のおせちが好調な滑り出しです」という。他の百貨店も指をくわえて見てるわけにはいかないというわけだろう、三越と京王百貨店が10月1日に店頭での予約受付け開始、来週9日までには主要百貨店がほぼ出揃う。
入れ物に凝ってお値段つり上げ
各百貨店の目玉おせちだが、いくら高級な食材でもそれだけでは限界があるというわけか、一計を案じて、入れ物に工夫を凝らしたのが目立つ。大丸・松坂屋の75万7500円という超豪華おせち「和風二段+リチャート・ジノリ古染付写し」(限定5セット)は陶器がセットになっている。
2日から予約開始の高島屋は「会津塗和二段おせち」12万6000円は、NHK大河ドラマ「八重の桜」の人気にもちょっぴり乗ったのだろうか、会津塗りの重箱だけで8万円という。
スタジオに運びこまれた高島屋のこのおせちを見て司会の羽鳥慎一は、「おいしそうですねえ。でも、タメ息と笑いしか出ない。うつわ代だけで3分の2ですか」
消費税増税を前に、「胃袋に入ればみな同じ」とタメ息しか出ない庶民はさて置き、アベノバブルの象徴する75万円のおせちはいったい誰が買うのか。
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト