<あの頃、君を追いかけた>
青春ど真ん中!もどかしくて無様で素敵な「高校ラブストーリー」台湾・香港で大ヒット

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(C)Sony Music Entertainment Taiwan Ltd.
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   台湾の高校生コー・チントン(クー・チェンドン)は長身で顔はそこそこ、体力には自信あり。しかし、勉強はからっきしダメで、4人の級友たちと悪ふざけをしては先生に怒られる毎日をすごしていた。クラスには優等生で美人の生徒シェン・チーアイ(ミシェル・チェン)がいて、コーと仲間たちは彼女に憧れている。女子とどう接していいかわからないコーはシェンをからかい、意地悪を繰り返す。そんなとき、ある出来事がきっかけで彼女との距離を縮めることになる。

愛するということがわかっていなかった懐かしくて恥ずかしいあの頃…

   台湾の若者たちの青春を描いたラブストーリーである。監督・脚本・原作は台湾で若者を中心に絶大な支持を得ている現役ベストセラー作家のギデンズ・コーで、この映画は監督としての長編デビュー作だ。俳優は無名、スタッフもアマチュアというほぼ素人集団による制作ながら、台湾、香港で興行収入の記録を塗り替える大ヒットとなった。

   奥手の男女が仲良くなったと思ったら些細なことで喧嘩別れをしたり、またくっついたりと、愛するということがまだよくわかっていなかったあの頃…。まあ、あらすじだけ見ればよくある少女漫画系青春モノだ。ただ、この年頃の男子特有のバカっぽさと爆発的な性へのエネルギーを主軸とし、その姿をきめ細かくコミカルに描いているところがステレオタイプの青春映画と一線を画している。

   小道具として、AVといえば飯島愛、漫画といえば「ドラゴンボール」に「スラムダンク」、キョンシーの都市伝説、携帯電話の普及など、30~40代には懐かしい10~15年前の流行文化をストーリーに巧妙に散りばめたところは非常にウマい。ラストは「これは日本人にはちょっと考えつかないわ」というラブ度200%な展開である。どっぷりハマって観終わるか、ひいてしまうか評価が分かれるところだろう。

   そういえば、日本にだってこのテの秀逸な映画が、毎年とはいかないが、各時代に1度は登場している。たとえば、「青春デンデケデケデケ」「ウォーターボーイズ」「色即ぜねれいしょん」「グミ・チョコレート・パイン」などなど。笑えて泣ける『青春こじらせ系映画』がお好きな人にオススメだ。

バード

   おススメ度:☆☆☆

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