流行語になっている日本の「おもてなしの心」を外国人留学生はどう評価しているのか。観光庁は25日(2013年9月)にと意見交換した。交換会には8か国13人が参加した。そこでは次のような意見が飛び出した。
「せっかく(メニューに)外国語を用意したのに、文法が違うとか・・・」(マレーシアの男性)
これなどは日本人の外国語のレベルが疑われてしまい、もてなし以前の問題として恥ずかしい。
「終電がわりと早い感じで、夜の好きなボクとしてはかなり悪い状況なんですけど」(韓国の男性)
「成田は時間がかかるしお金もかかる。個人的には羽田のほうが」(韓国の女性)
これって、もてなしとまるで関係ない。自分たちのわがままである。
「道を教えてもらうとき、一緒についてきてくれなくてもいいよ」
「モーニングバード!」が25日夜、番外編で東京・六本木で外国人に聞いて見ると…「日本は全体的にいいよね。ホテルもレストランもサービスは最高」(在住4年のアルメニアの女性)、「世界最高のサービスだと思うわ」(在住14年のロシアの女性)と、気持悪いぐらいベタ褒めである。
ただし、こんな意見もあった。「駅で迷ったとき、(そこまで)しなくてもいいのにわざわざ目的地まで一緒に歩いてくれた。少し恥ずかしかったよ」(在住数日のスコットランドの男性)。英語でもし間違って教えたらという思いだろう。これが「おもてなしの心」に通じるのだが、日本人でも少しやり過ぎと感じる時もある。
「店に入ったとき、店員が口を揃えて『いらっしゃいませ』と大声で繰り返すことに少し笑ってしまうことがある。楽しいけどネ」(在住2年のスコットランドの女性)
これに松尾貴史(タレント)が「アレは客に対して言ってるんじゃなくて、『客来たゾ!』ってスタッフ皆に言ってるんですよ」
レディーファーストしない日本人男性は失礼?
番組はここから脱線気味に突っ走った。高木美保(タレント)が「外国の人から言われたのは、日本の男性はレディーファーストしないんですよねって。海外からの女性に対してけっこう失礼なことらしいので、この辺は注意したほうがいいかも・・・」
これに司会の小松靖アナが高木の顔を見ながら、「やっぱり注意したほうがいいということですかねえ」と言った途端、高木が語気を荒げた。「何で人に振るの!」。でも、レディーファーストって性差別の裏返しじゃないかな。
すかさず澱んだ空気を読んで、松尾が「日本はこのように女性のほうが強いからじゃないですか」でスタジオに爆笑が走った。座の空気を読むのも「もてなしの心」。相手にそこはかとなく伝わることに意味があり、身振り手振りでマイクに向って自慢することではないと思うのだが・・・。「もてなしの心」は受けたほうがもてなされたと感じることで、何かをした側がもてなしたと思った瞬間、恩着せがましいとなってしまうのではないか。