エレベーターもエスカレーターもない地下鉄「丸ノ内線」方南町駅で、ベビーカーのお母さんを助けて孤軍奮闘していた「ベビーカーおろすんジャー」にとうとう仲間が現れた。東京メトロが6つの駅に「運搬補助員」を置いたのだ。「おろすんジャー」の影響が「少なからずある」という。
ゴレンジャーのスーツ姿でベビーカーの上げ下ろしお手伝い
「おろすんジャー」はゴレンジャーまがいのグリーンのスーツに身を包み、この6月(2013年)に方南町駅に登場した。駅は環状7号線と方南通りの交差点の下にあり、ホームは深いのに階段しかない。他の駅の便利さに慣れているとちょっとこたえる。
突然現れたボランティア「おろすんジャー」はベビーカーを押すお母さんたちの強い味方というだけでなく、子供たちと写真に納まったり、一緒に町を清掃したりと大いに人気者になっている。仲間を募集していて、ゴレンジャーばりのスーツは「レッド、ブルー、イエロー、ピンク空き有り」と書いてあるのだが、仲間はまだ現れていない。
ところが、思わぬところに同志が現れた。千代田線日比谷駅の改札前に制服、制帽の警備員が立っている。ベビーカーや大荷物を持った人を見かけると、「警備員ですが、よろしければお手伝いします」と声をかける。今月7日(2013年9月)からだという。
銀座線の渋谷、丸ノ内線の四ッ谷、方南町、中野新橋、日比谷線の広尾、千代田線日比谷の、いずれもエレベーター、エスカレーターのない6駅に 「運搬補助員」という名で警備員を置いた。来月からはさらに27駅を追加して33駅になる。
これについて東京メトロの広報部は「取り組みじたいは以前から検討していたのですが、実施には少なからず影響を受けました」と、「ベビーカーおろすんジャー」に触発されたことを認めた。当の「おろすんジャー」は「ありがたいですね。ちょっとはこの活動が広がっているのかなと思います」という。
海外メディアが取材に来たり、地元小学校でゲストに呼ばれたり…
海外のメディアも面白がって取材にきていた。ブラジルのテレビが来て「ポルトガル語でよくわからなかった」。また、「スペインでやる」というスペイン人が現れて、黄色のスーツを持って行ってしまった。残っているのは3色で、まだ仲間は現れない。
司会の加藤浩次「なんですか、スペインが黄色をもっていったというのは?」全然信用していない。スーツが欲しかっただけなんじゃないかというわけだ。「やってくれればいいけどね」
森圭介アナ「やってくれるんじゃないですか」
キャスターテリー伊藤は「おろすんジャーじゃなくて、あげるんジャーですよね。あげる方が大変」
おろすかあげるか。地元の小学校の夏休み明けの全校集会にスペシャルゲストとして呼ばれ、地元ボランティアの大切さを訴えたのだそうだ。杉並区議会が、方南町駅に3年後にエレベーター設置を計画しているそうだ。
加藤はなおも「海外から来て、ジャージーをもっていくのが許せない(笑い)。警備員の方も、おろすんジャー的なポイントがほしい。マントを着るとか」(爆笑)
テリー「彼のバッジをつけるとか。彼の影響なんだから」