「これが(キャリア官僚の)本音なのかと思ってしまいます」
司会役のアナウンサー井上貴博が首を傾げながらため息をつくように言ったのが、「おでかけ前の朝刊チェック」コーナーで取り上げたけさ26日(2013年9月)の朝日新聞社会面の「復興は不要 もともと過疎 経産キャリア ブログ騒動」という記事だ。
「復興は不要だと言わない政治家は死ねばいい」閲覧者が身元割り出し
井上が記事を示しながら内容を紹介する。「今から2年前です。匿名ブログに書き込まれたひとつの文章が、ここ数日、インターネット上に広まり、騒ぎになっています。閲覧者らが身元を割り出し、この文章を書いた人物が経済産業省のキャリア男性官僚(51)であることがばれたためです」
ブログは2011年9月25日の書き込みで、井上が読み上げていく。「もともと、ほぼ滅んでいた東北のリアス式の過疎地で定年どころか、年金支給年齢をとっくに超えたじじぃとばばぁが、既得権益の漁業権をむさぼるためにそいつらの港や堤防を作るために…」と書き、「復興は不要だ と正論を言わない政治家は死ねばいいのにと思う」と結ばれている。この男性は今年6月(2013年)から外郭団体に出向している。
コメンテーターの金井辰樹(東京新聞・中日新聞政治部次長)「まず、復興が不要だというのが正論だと思っている人は、霞が関にも永田町にも、この人以外はいてほしくないと思いました。しかも、この書き込みが、今でもとんでもないんだけど、震災から半年しか経っていない時にこんな非常識なことを書いているキャリア官僚がいたということは衝撃ですよね」
「あましたりまであと3年頑張ろうっと」実名を名乗れ!汚濁シロアリ
井上「ただ、こういったものが出てしまうと、他にもこういった考え方の人がいるのではないかと思いますよね」
小松成美(ノンフィクション作家)「こういう職務についている人たち、心の内ではどう思っているんだろうと猜疑心を持たざるを得ないですよね。また記事によりますと、天下りを『あましたり』と揶揄して、あと3年がんばろっと、という箇所もありますね。公僕という言葉がありますが、品格を感じられなくて残念です。是非、実名を名乗ってほしいです」
北川正恭(早稲田大学大学院教授)「復興予算が別のところに流用されたということと同じ系列で、復興が遅れたり必要なところに予算がいかなかったりする。そういったことの象徴的なこと。こういう要素が色濃くあるということです」
井上「最近、若者がインターネット上に非常識な行動を写真でアップして批判を浴びていますが、こういったことも発覚したわけですね」
小松「住民の方たち、傷ついたでしょうね」