きのう24日(2013年9月)朝、京都府八幡市で集団登校の小学生の列にスポーツカーが突っ込み、5人が重軽傷を負った。うち1年生の男児は意識不明の重 体だ。警察は運転していた18歳の少年を自動車運転過失傷害の現行犯で逮捕した。
歩道フェンス踏切坂に空中飛んだ!
現場は府道で、少年の供述によると、側道から左折した際、「アクセルを踏み過ぎてスリップした」ため左側のガードレールに激突し、反動で道路を横切って反対側の歩道を歩いていた児童13人の列に突っ込んだ。暴走車は歩道と車道を仕切るフェンスを押し倒し、児童をなぎ倒してさらに歩道端の鉄製の柵を乗り越えて、畑を突っ切り30メートルほど先の民家に突っ込んで止まった。
フェンスは倒れているが、高さ数十センチの柵は倒れておらず、柵の上部にタイヤ痕があった。児童はフェンスと柵の間を歩いていたから、車はフェンス を踏切坂のようにして空中に飛び出し、児童の頭の上を越えていったようだ。相当なスピードでないと、こうはならない。
交通事故解析の専門家にシミュレーションしてもらうと、スリップしたという点とフェンスを乗り越えた点が抜け落ちているため、おかしな結果になっていた。専門家は「スピードは40~45キロ」というが、45キロで柵を飛び越えられるはずがない。リポーターの阿部祐二は現場の図で「ブレーキ痕のようなものが」といったが、それはスリップ痕だ。
畑では男性が農作業していたが、車はそのすぐ後ろを突っ切っていた。まさに間一髪だったという。状況から、少年はスリップしてガードレー ルにぶつかった後、アクセルを踏んでいたに違いない。最初にぶつかったときブレーキを踏んでいればただの自損事故で済んだろう。
警察はより重い「危険運転致傷」適用を検討
司会の加藤浩次「アクセルを誤って踏んだのではなく、あえて踏んでますよね」といったのは最初のスリップの話。キャスターのテリー伊藤はわかっていた。「ドリフトやろうとしたんですよ。とんでもないこと。それに車は空を飛んでる。車のタイヤに小学生が頭をぶつけられてる。こんな事故聞いたことがない」
逮捕容疑は自動車運転過失傷害容疑だが、警察はより重い危険運転致傷適用を視野にしているらしい。要件のひとつに「制御困難な高速度」がある。通常は「100キロから120キロ」を指すらしいが、阿部は「60キロでもいえるのではないか」という。
テリー「スピードの問題じゃない。ドリフトしようとすることがすでに危険運転だ」
フェンスを乗り越えたのは立派に「制御困難」だろう。とくにぶつかった後の加速――この日のスタジオでは、だれもスポーツカーの恐ろしい性能を知らないらしい。