ハンガリーのブダペストで開かれているレスリングの世界選手権できのう19日(日本時間2013年9月20日未明)、55キロ級で吉田沙保里選手(30)が優勝し、国際大会14連覇となった。63キロ級では伊調馨選手(29)が全試合テクニカルフォール勝ちで完勝、世界大会11度目の優勝を果たした。
「ブダベスト世界選手権」伊調馨は全試合テクニカルフォール勝ち
「スッキリ!!」はこの1年ほど吉田を追い続けてきた。スタジオにしつらえたマットの上で、司会の加藤浩次、キャスターのテリー伊藤、森圭介アナが次々に吉田の首投げを体験。13連覇がかかったカナダでの世界選手権には、レポーターの阿部祐二を取材に出して応援してきた。
今年2月にレスリングがオリンピックの中核種目からはずされたあとは、吉田の国際オリンピック委員会(IOC)に向けたロビー活動を追って支援を続け、先の東京五輪招致に続く種目復帰決定では、一緒に喜んだ。
この日も昨夜の1回戦からの試合を全部見せ、まるでスポーツ番組だった。ルールが改正されて従来よりわかりやすくなり、3分2ピリオド制(従来は2分3ピリオド)と消極姿勢への罰則強化は、吉田にはプラスだったようだ。
吉田は積極的に攻めてポイント重ね、ポイント差7点でテクニカルフォールとなる新ルールで時間内に勝負を決めていった。最後の決勝こそ5―0 だったが、全試合を通して相手に全くポイントを与えない完全勝利だった。2回戦のロシアのコブロワ選手は、昨年5月のワールドカップ団体戦で、吉田の59連勝を阻んだ因縁の相手だったが、今回はまったく寄せ付けな かった。
もう1人の女王、伊調はさらに快調で、初戦から決勝まですべてテクニカルフォール勝ちという圧倒的な強さだった。伊調は「勝つことではなく、レスリングを追求していけばおのずと結果はついてくる。まずはレスリングを極めたい。いいレスリングを目指します」という。かっこいい。
吉田「阿部祐二レポーターに文句言いたい。なぜ応援に来てないの!」
吉田はロビー活動などのため練習が必ずしも十分ではなかったというが、試合後「ロンドンのあと忙しい日が続いたけど、これでまたリオデジャネイロ五輪につながったかなと思います」と話している。
加藤は「おめでとうございます」と拍手して、「いや、この強さは別格ですね」
菊地幸夫(弁護士)「オリンピックで3連覇して、休養じゃなくて、ロビー活動はするわ、この人の精神的なタフさは凄いですよ」
加藤「伊調選手は全部テクニカルフォールでしょう。野球でいえばコールドゲーム。凄いわ」
そこへブダペストから吉田のメッセージが入った。「加藤さん、やりました。金メダルとりました」はよかったが、そのあと「去年の世界選手権は阿部さん来てくれてたんですけど、今年のハンガリーにはいなかったです(スタジオ爆笑)。叱っといてください」ときたもんだ。
「吉田選手に投げられると幸運がある」というジンクスがあるんだそうだ。阿部もあのときぶん投げられていれば、ブダペストへ行けたかもしれない
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